LINE株式会社は、2014年5月8日より同社が運営するWEBストア“LINE Creators Market”において、ユーザーが制作したLINEスタンプを販売できるようになったと発表した。

 LINEスタンプとは、無料で通話やメールが楽しめるというコミュニケーションアプリ『LINE』の中で使える独自の機能で、メッセージをやり取りする欄へ言葉の代わりにイラストを挿入して気持ちを伝えるといったことができる人気機能だ。

 文字以外のコミュニケーション方法として、これまで広く使われてきた絵文字やデコメとは違い、文字を打たずにイラスト(スタンプ)一つで簡潔にコミュニケーションが図れるうえ、自分が使っているスタンプをほかのユーザーにプレゼントすることもできる。

 これまでのLINEスタンプは、同社の純正キャラクターおよび企業や有名キャラクターとのコラボなど、プロモーション用のもの、あるいはマンガやアニメなどのライセンスを持つ企業のみが販売していた。だが、今回の“LINE Creators Market”の開始により、『LINE』のユーザーであればプロ、アマ関係なく、自分で作ったスタンプをWEBストア上で販売できるようになったのだ。

“LINE Creators Market”を利用する際には、“クリエイター”としての登録が必要。クリエイターの登録者数は、4月17日に受け付けを開始して以来3万人を超え、登録申請されたスタンプは5000セットを突破。5月15日18時の時点では、販売するための審査を通過して公開されたものは497セットとなった。なお現在もスタンプは順次公開されている。

 審査は、公序良俗違反と法令違反の有無の確認など、ガイドラインに従って行われる。単なる企業ロゴのみのスタンプといった場合も宣伝目的とみなされて“不可”にされるという。販売価格は1セット100円。売上金の50%がクリエイターに分配され、分配金が1万円を超えると振込可能になる。知名度の高いイラストレーターもたくさん参入しており、ランキングは常に変動している。

「おはよう」も「おやすみ」も「ありがとう」も「ごめんなさい」もスタンプ一つで表現できる手軽さは、絵文字などで創意工夫を凝らして表現してきたメールやSNSでのメッセージとはひと味違っていて、今後も需要は伸びていくと思われる。

 普段から温めていたものから、ぱっとひらめいたものまで、オリジナルのイラストやキャラクターを世に出すチャンスかも。