(写真はイメージ/GettyImages)
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『たまむすび』に関わったこの9年間で、ラジオ番組を自分自身の生活に入れているリスナーが多いということがよくわかった。だから、放送終了を惜しむ声は多いけどそれ以上に、『たまむすび』ロスになる率は高いのだろうなと思う。

 ラジオは一回聴き出してしまうとなかなか抜け出せなくなるというか、身体に入ってしまうメディアだと思う。その人たちの生活の一部であり「時計」になっている。

 ラジオ番組だけじゃなく、テレビ番組もそうですが、一番難しいけれども目指したいところは、リスナーなり視聴者の「時計になること」なんじゃないかな。その番組が始まっただけで、何曜日の何時何分だかわかる。そういうものになれるのがいいと思うんですよね。

 僕も出演させていただいている『探偵!ナイトスクープ』は関西地方では、あの番組が始まると「金曜夜中だ」なんです。その他、『サザエさん』だったり『笑点』、古くは『8時だよ!全員集合』。長く愛されるというのは、そういう時計になれる番組になるか、なれないかもあると思う。

 もちろん、長く続けることだけがいいわけではないし、だいたい10年間くらいで終わるのも程よい感じはします。その10年を超えたら30年、40年と続いて、止めてはいけない番組になっていくと思う。たとえ、出演するメンバーが変わっても止めてはいけない。それが、『笑点』であり『探偵!ナイトスクープ』なんだと思う。

 赤江さんのキャラクターのおかげもあるけど、これほどまでに『たまむすび』のファンがいて、『たまむすび』ロスになる人たちがたくさんいるという番組だったということに改めて気がつかされた。みんなの生活の一部に入っていたんだなと。

『たまむすび』は、月曜・カンニング竹山、火曜・山里亮太さん、水曜・博多大吉さん、木曜・土屋礼央さんと毎日日替わりのパートナーがいて、ものすごい布陣でやっていたなと思いますよね。自分が出演していたということを抜きに、すごくいい番組だったなと思います。昼間のラジオとして「日本一のラジオ番組」とも言われたこともある。どの曜日もいい番組だった。トラブルもありましたが毎回乗り越えてここまできて、その結束力もすごい。

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