まるで、昨日の出来事のようにうれしそうに話してくれたが抱っこでは寝つきにくいということに気づかず、泣いた赤ちゃんを置いておくことに抵抗感もありひたすら抱っこ抱っこだったそう。子どもが寝たらそのままリビングの床で短時間の睡眠をとる日々が続いていた。
「抱っこしないと決めたとはいえ、泣いている子を抱っこしないのには勇気が必要だったために、『何時間泣いていても大丈夫ですか?』と聞いてしまいました。森田先生からは『最長2時間覚悟しておくといいかも』と教えてくださったのも覚悟できた理由かもしれません。泣いているのは子どものSOSだと思っていたんです。寝かしつけのときに泣いているのは、『眠いよ』なのか『なんだかうまく眠れないよ』なのかわかりませんよね?森田先生からはその泣きに対して見守る時間が大切なこと教えていただきました」
【実例2:1歳2カ月/34歳ママ】
■赤ちゃんの<泣き>を観察したら、<眠い>が言語化できてしまった!
「うちの子は夜中の3時から朝の9時まで起きていて全然寝ない。周りからは『子どもはそういうもの』『昼間子どもが寝ているときに自分も寝ればいい』と言われました。そうは言っても精神的にも体力的にも限界がきていて、もともと、ねんねトレーニングというものがあるのは知っていたのですが、疲れ果てて何かを調べたり、ましてや本なんて読んでいられない。先生に相談できるのであれば相談してしまおうと思ったんです」
森田先生のメソッドは、テクニックではなく「考え方」であることに共感を持てたのだそう。中でも一番共感したのは、子どもが泣いたら抱っこすべきだという一般的な考え方に、森田先生は必ずしもそうではないと言ってくれたこと。
「森田先生に一番共感したのが、『なんで泣いている赤ちゃんを抱っこしないのか?』の問いに、先生は『本当に赤ちゃんが求めているのは抱っこですか?』という言葉。森田先生からは子どもを観察するように教えてもらって、先生とやりとりしていくうちに、子どもが求めていることを言語化できるようになったと思います。それまでは、こちらのタイミングで『寝るよ!』と寝室に連れて行っていたのをいまは<眠いのに起きているのか?><本当に眠いのか?>など、よく観察して工夫するようになりました。森田先生は赤ちゃんへの声掛けも提唱しているのですが、泣いているときに声掛けをするようにしたらコミュニケーションがとれているんだなということがわかり驚きました」
赤ちゃんの<泣き>を見守ることは、ねんねトレーニングが成功したあとも日々の子育てに大いに役立っているという。