※イメージ写真 @@写禁
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 少子化対策や女性登用と言いながら、保育園に預けられない。入園のために復職や出産の時期を調整し、子どもとの時間やお金を犠牲にする。子育てしながら働きたいだけなのに、ここまで苦労を強いられるなんて。アエラ本誌に寄せられた、「保活」体験談を紹介する。

■保育園は東大より難関?(世田谷区・人材会社(32)長男( 14年1月生まれ))

 長男が生後9カ月だった昨年秋から認可外、認証に預け、認可にも申し込み続けてきました。4月入園に期待をかけていたのですが、かないませんでした。不承諾通知は紙切れ1枚で、「今回は希望に沿うことができませんでした」とたったの2行。理由を知りたくて仕事の合間に区役所に電話をかけ続けていますが、話し中でつながりません。

 長男を預けている認証は、16年度に認可化が予定されています。つまり直接契約ではなくなるので、来年も保活を避けられない。もし継続して預けられなければ、待機児童の少ない都外に引っ越そうと考えています。通勤時間が増え、子どもとの時間が大幅に減りますが、保活最激戦区の世田谷区にいたら預け先が見つかる気がしないのです。

「世田谷区で認可に入れるのは、東大に入れるより難関だ」と、みんな「抜け道」を必死に探しています。頼みの綱は噂しかなく、無駄な労力ばかりかかる。人の命を預ける場所の探し方として健全ではないと思います。

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