辻元清美氏 (c)朝日新聞社
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 生コン業界の“ドン”が逮捕され、永田町に激震が走っている。

 滋賀県内の倉庫建設工事をめぐる恐喝未遂事件で、湖東生コン協同組合の加盟業者と契約するよう商社の支店長を脅したとして、滋賀県警は8月28日、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(以下・連帯)の執行委員長、武建一容疑者(76)を恐喝未遂容疑で逮捕した。

 武容疑者は、生コン業界の“ドン”と呼ばれ、政界にも大きな影響力を持っていたという。

「武委員長が逮捕とニュースでみて、凍り付くほど驚いた」とある野党の衆院議員の秘書は話す。

 連帯の関係者がこう打ち明ける。

「立憲民主の辻元清美議員らはじめ、武委員長のお眼鏡にかなった野党議員はバックアップしてきました」

 官報をみると、平成11年の辻元氏の政治資金管理団体「ポリティカ=きよみと市民」の収支報告書には、連帯がパーティ券50万円分を購入したと記載されていた。さらに平成12年にも「ポリティカ=きよみと市民」の報告書に、連帯幹部2人から計100万円の寄付をもらったことが記載されていた。

「辻元氏と武委員長の関係がメディアでクローズアップされましたが、連帯が支援していた野党議員は多数います。豊富な資金をバックに、選挙でも積極的に応援していた」(連帯の関係者)

 武容疑者がそこまで、資金を手にできるようになったのは、徹底的な闘争だった。組合活動と称して、団交に応じない会社があれば車で社長の自宅周辺を街宣。自身の組合に加入していない会社からコンクリートを調達しようとすると、工事現場近くでミキサー車を止めてしまう実力行使に出ることもあったという。

 連帯とかつてトラブルになった経営者はこう話す。

「正月の朝にいきなり轟音がしてなにかと思ったら、私の悪口をでかいスピーカーでがなり立てる。

 とんでもない近所迷惑で、頭を下げて謝りにまわりました。元旦なのに、社員もうちの家に駆けつけて大騒動でした。その後の会社の周囲で50~100人でビラまきされて、これ以上迷惑かけられないと、和解金の支払いに応じました。決して安くはない金額。労働者の味方である労組、組合がやることじゃない」

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武容疑者は2005年にも逮捕され…