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 周囲に、あなたの時間・エネルギー・タイミングを奪う人はいないだろうか? 90万部を突破した人気シリーズ『頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編』から、理不尽で不愉快な存在との対処法を一部抜粋で解説する。

愚痴れる友人を最低3人は持て

 アホとの付き合いでは、まともにとりあわず、受け流すことが重要だ。しかし、日常的にアホとやり取りをしていると、ストレスがおりのように心に溜まる。

 そんなときには、信頼できる友人を頼るのも一案だ。

 スーパービリオネアたちから聞いた、とてもいい話を一つシェアしたい。「幸せなビリオネアになれる秘訣」として彼らがそこで真っ先にあげていたのが「Bad day(自分が最もつらい時)に本気で弱音を吐ける・愚痴れる友達を3人以上持っている」ということだった。彼らにしてもBad day はあるのだが、「ほとんどの資産家が弱音を吐ける相手を持たない」らしい。それはそうだろう。相手を間違えればゴシップ・スキャンダルになりかねない。

 加えてある程度の年齢がいった男性資産家の場合「男は黙って……」「男子たるもの……」と演歌の世界のような不文律があり、自分をさらに孤独へと追いやる。

 だから、スーパービリオネアは「聞いてくれる人がいるだけでどれだけ助かるか! 孤独は不幸の最大の種だ」と言うのだ。凄い実績のある人たちが言うからこそ、心にしみた話だった。本当の愚痴をシェアできる人は、簡単には現われない。次のような条件が必要だからだ。

 長い間、気がおけない関係性を築いた友人と居れば、リラックスができる。共感は心の栄養剤だ。また、好調な人物は心に余裕があり、不調な者の悩みや愚痴をドンと受け止めることができる。お互い、不調な時に、頼れるという安心感があれば、連絡がとりやすい。

 嫌なことを溜め込まずに口にできる友人は、アホと付き合うストレスを軽減し、アホとも冷静な付き合いをするための助けとなる。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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自分の人生がど真ん中にあればアホなど気にならない