2015年ツアーで熱唱する沢田研二=東京都千代田区の東京国際フォーラム

 先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください。(この記事は、「AERA dot.」で2024年3月31日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)

【写真】すごい色気…やはりジュリーは「別格」

 デビューから50年以上たった今でも、精力的にライブを続け、歌い続ける沢田研二(75)。「AERA dot.」では、沢田研二の曲の中で最も好きな曲について緊急アンケートを実施し、ベスト10を2本の記事に分けて配信したところ、「11位以下を知りたい」との声が上がった。そこで、名曲があり過ぎるジュリーならではのリクエストに応えて、まずは、11位から15位までをお届けする。(アンケートは3月12~18日、AERA dot.の記事や公式SNSアカウントで実施。2047人が回答した)

*  *  *

【11位 コバルトの季節の中で 44票】

 ベスト10には入らなかったが、11位も名曲のひとつ「コバルトの季節の中で」(1976年9月10日リリース/作詞:小谷 夏 作曲:沢田研二 編曲:船山基紀)だ。

 作詞を担当した小谷 夏は演出家の久世光彦さんのペンネーム。久世さんは沢田研二が主演したドラマ「悪魔のようなあいつ」の監督をしている。ジュリーの魅力を引き出した人物のひとりだ。

 そんな小谷 夏こと久世光彦さんの作詞のためか、「歌詞が好きです」(60代・女性)「歌詞がとても優しくて、ジュリー作曲のメロディが、秋のコバルトの澄んだ空にピッタリです。心がキュッとなります」(60代・女性)「沢田研二作曲で最も彼らしい楽曲で詩も秀逸」(70代・男性)と、歌詞についてのコメントが多かった。

 そんな美しい詩に秋の空のように澄んだ伸びやかなジュリーの歌声が本当にマッチしている。

「ソロデビュー以来、美青年が歳上女性との実らない恋をずっと歌い続けて、とても切なかったです。そんな時にこの『コバルトの季節の中で』は、ジュリー本人が作曲した爽やかなメロディに、ジュリーが丁寧に歌う歌詞、そしてキーが上下する時のジュリーの声の魅力など“ジュリー節”を満喫できる1曲だと思います」(60代・女性)

「歌い出しのところから、ジュリーに話しかけられているようで、季節の移り変わりの心の揺れが胸にしみます」(60代・女性)

 久世×沢田の名作は、今でもファンの心を魅了している。

次のページ
若い世代からも人気の曲がランクイン