そこで、2021年のマスターズにおいて松山はどのようなプレーをしていたのだろうか。カギとなったのは3日目。雷雲接近のため中断を挟むなどアクシデントがあったが、1イーグル、5バーディの7アンダー65をマークし単独首位に立った。

 15番では208ヤードを5番アイアンで2オンさせイーグル奪取すると、16番パー3では1.2mにつけ、17番でも3mに寄せて2連続バーディ。勝利を手繰り寄せるラウンドとなった。好調なショットを確実に沈めるパッティングも素晴らしかったが、やはりショットメーカーらしく、確実にバーディチャンスにつけたことがビッグスコアをもたらす要因となった。

 そして公式データではないが、グリップエンドにセンサーを装着しスイングデータを収集できるデバイスを提供する「Arccos Golf」によると、3日目中断後における松山のパッティングのストロークゲインドは全体26位。精密なショットにパッティングがかみ合っていたようだ。

 今季の成績やスタッツが示すとおり、松山の生命線はショットだが、やはりメジャーを獲るにはグリーン上のプレーが大きく影響するということ。勝利したザ・ジェネシス招待のストロークゲインド・パッティングも3位と、やはりパッティングが勝負を分ける要因となった。松山が2度目の快挙を達成するには、「ガラス」のグリーン攻略がカギとなるだろう。

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