AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2024年3月18日号では、夫の家業であり100年続く呉服屋を受け継ぎ夫婦で営む田巻小百合さんと田巻雄太郎さん夫婦について取り上げました。
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妻が34歳、夫が44歳のときに結婚。大学生の長男と夫の両親が住む家の近所に6歳・3歳の息子と暮らす。
【出会いは?】創業期から夫が働いていたブライダルジュエリーを取り扱う企業に10年ほど遅れて妻が入社。
【結婚までの道のりは?】上司だった夫に妻が転職の相談をしたことを機に、距離が縮まる。熟考しつつ1年半ほど交際、結婚に至る。
【家事や家計の分担は?】家事は基本できるほうがやる。朝は夫がご飯を作り、妻は子どもの支度。財布は一緒。
妻 田巻小百合[41]京呉服の店 田巻屋 若女将/カラーサロンironowa主宰
たまき・さゆり◆1982年生まれ。香川大学卒業後、夫と同じ会社に入る。各店舗で過去最高売上を達成。本社で広報部長代理に就任後、一般社団法人日本カラリスト協会に転職。結婚後は独立しカラーコーディネーターと呉服屋の若女将
カラーの仕事は学生時代からやりたかったこと。新卒で入った会社でキャリアを積ませてもらったけれど、部長昇進が決まり「このまま行けばあと10年はやめられず、カラーの仕事はできない」と思い上司だった夫に相談したんです。呆れられると思ったのに、否定せず受け止めてくれたのがすごくありがたくて。
「おまえはこうだ」と上からものを言うけれど、その解釈が的を射ているので安心する。私が落ち込んでいると、言葉にしなくても声をかけてくれるし、そういう細やかなところもすごく尊敬してます。
彼が田巻屋の跡取りであることもお子さんがいることも、ずっと知っていました。店に同期の子と浴衣を買いに来たとき、義母が5歳だった長男に「一番かわいいお姉ちゃんは?」と聞いたら私を指した(笑)。そんな思い出もあったから親近感もありました。
なかなかこういう夫婦はいないんじゃないかな。バチバチ喧嘩をしながらもお互いが相手を欠かせない「両輪」。いつもありがとうございます。