株価は当然、値上がりもすれば値下がりもします。値上がりしている時は誰だって気持ちがいいでしょう。しかし、値下がりした場合には精神的にもつらいものがあります。投資に慣れていない人は気が気でなくなってしまうこともあるでしょう。配当や優待といった、保有しているだけでメリットのある銘柄の方が精神的な支えにもなります。積立投資を合わせて行っているのであれば、それとは投資先が異なる個別株を成長投資枠で購入することで分散効果も期待できるでしょう。
「出口」戦略を考える必要
――投資のうえで心得ておくべき点は。
大事なのは、何のために投資をするかを改めて振り返ってみることです。老後の蓄えのため、趣味に使うお金を増やすため、住宅資金や教育資金に充てるため、など目的は人によって様々です。投資に充てられる資金の量も割合もそれぞれ違います。
でも共通するのは、金融商品は売却しなければ、そうした目的のために使えないということです。新NISAは非課税になる期間は無期限になりました。拡充されたとはいえ、上限はあります。利益が出た時に売却しなければ非課税の恩恵は受けられません。その意味をよく考えて、自分にとっての「出口」の戦略を考える必要があると思います。
(AERA dot. 編集部・池田正史)