投資の目的は人によって様々。写真はイメージです©gettyimages

 1月からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)への関心が高まっている。専門家ならどう使うか。株式投資をはじめ資産運用に詳しいファイナンシャルプランナーで国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリストの横山利香さんに、自身の活用法を聞いた。

【表】「優待弁護士」が注目するおススメの株主優待株はコチラ

――新NISAはどのように活用していますか。

 旧NISAの「つみたてNISA」と「一般NISA」は併用できませんでしたが、新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用できるようになりました。

 その結果、つみたて投資枠で分散投資型の投資信託や上場投資信託(ETF)などを買って、コツコツと積立投資をしながら、成長投資枠で個別株などを買うこともできます。

 つみたて投資枠は、いま人気がある「eMAXIS(イーマクシス)Slim全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)をはじめとした、各国に分散投資ができて、低コストの商品に積立投資すればいいでしょう。

成長投資枠を併用

 でも私は、積立投資に加えて、成長投資枠を併用したほうがいいと思っているんですよね。

――なぜですか。

 積立投資は長期での利用が中心になるからです。

 つみたて投資枠の上限額は年最大120万円、新NISA全体の生涯の上限額は1800万円です。つみたて投資枠だけで全体の上限額を埋めることもできます。このため毎年、つみたて投資枠の上限額まで購入すると、1800万円÷120万円=15年で新NISA全体の枠を使い切ってしまいます。

著者プロフィールを見る
池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

池田正史の記事一覧はこちら
次のページ
無理に最大限使う必要はない