中森明菜
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 中森明菜(58)の話だ。2023年12月~24年1月にかけての活発な“動き”は、AERAdot.でも報じてきた。歌手活動のピークが昭和の中森明菜が、なぜ令和のいま、これほど話題になるのか? “令和の中森明菜ブーム”に注目する、人気音楽評論家のスージー鈴木氏に話を聞いた。

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 中森明菜は常にホットだ。「活動はいつ再開するのか?」年末になれば、「NHK紅白歌合戦には出場するのか?」と話題になり、まるで恒例行事のように盛り上がり続ける。復活の兆しが見えた22年を「令和4年の中森明菜ブーム」と名付けたのは、人気音楽評論家のスージー鈴木氏だ。

 スージー鈴木氏は、「中森明菜の音楽1982-1991」(辰巳出版)を刊行したが、80年代後半の曲にこそ「中森明菜の真髄がある」と話す。

『SOLITUDE』『Fin』『LIAR』は都会的

「80年代後半に発表した『SOLITUDE』『Fin』『LIAR』などは、オリコン1位にもなったすばらしい楽曲です。

『DESIRE -情熱-』や『難破船』も80年代後半ですが、『SOLITUDE』『Fin』『LIAR』などは、都会的で本当に格好いい。これらを私は“アーバン歌謡”と呼んでいます。ここでいうアーバンとは、“都会性”、“80年代東京”と意味付けています」

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なぜ『SOLITUDE』なのか?