中日・立浪和義監督の契約最終年が秋季キャンプからスタートした。続投反対の声も聞かれた中で勝負の3年目を迎えるが、ミスタードラゴンズは現役時代のような勝負強さを発揮できるのだろうか……。
【写真】将来的には移籍の可能性も 中日の“気の毒な投手”といえばこちらの選手
10月3日、中日の今季最終戦後のセレモニーは異様な雰囲気だった。立浪監督が挨拶を始めるとブーイングと怒号がバンテリンドーム内に響き渡った。
「シーズン序盤から下位に沈んでしまい誰もがストレス溜まるシーズン。しかも勝てば最下位を回避できた本拠地最終戦でも敗戦。明るい未来が見えない状況だけにファンの反応も理解できた」(中日OB)
「今年のドラゴンズの成績と私への批判、不満をしっかりと受け止めて秋から再出発します」と立浪監督は宣言したが、現時点ではポジティブな材料は決して多くない。今季は故障者や外国人選手の不調など致し方ない状況もあったが、それでも指揮官としての手腕に不安を抱いてしまうような部分もあった。
「チーム編成がうまく行かなかったのはフロントにも責任がある。しかし指揮官としては感情を抑えられないシーンも数多く見られ、求心力が低下している雰囲気もあった」(中日担当記者)
世代交代を目指し長年チームを支えた阿部寿樹(現楽天)と京田陽太(現DeNA)を放出するも、代わりになる選手を固定できなかった。また打線の核として期待したビシエドの衰えが目立ち、メジャー経験豊富なアキーノが全く使い物にならない状況。就任時に「打つ方はなんとかします」と語ったが、指揮官2年目の今季も打線が奮起して投手陣を援護することができなかった。
また、立浪監督の“選手掌握術”についても疑問の声があがった。球場内食堂で白米を一方的に禁止したことは“令和の米騒動”として議論を呼んだ。8月25日のDeNA戦(横浜)で失点を重ねる近藤廉を「晒し者」のように続投させた采配についても批判的な見方が大半を占めた。
「PL学園のOBなどが『立浪さんは本当に怖かった』と語っていたこともあった。昭和時代を彷彿させる言動も多く、見た目とは異なりかなり熱くなるタイプで爽やかなイメージはなくなった」(在京テレビ局スポーツ担当者)