空から見たダイヤモンド・ヘッド
空から見たダイヤモンド・ヘッド
ココヘッド・トレイルは直登!
ココヘッド・トレイルは直登!

 昨年は円安が進み、割高感があったせいか、海外に出かけるのをためらった方も多かったことでしょう。しかし今年は5月のゴールデンウィークが長期休暇の取りやすい日の並びになっていることに加え、9月にも土曜を含めて5連休となる「シルバーウィーク」があります。このチャンスを活かして、今年は海外へ出かけてみてはいかがでしょう?

 近場のアジアも良いけれど5連休以上となれば、俄然ハワイが有力候補に浮上してきます。円安の昨今、豪華ホテル滞在やショッピング三昧は難しいかも知れませんが、お金持ちにも庶民にも、ハワイの風景や気候は等しく優しいことに変わりはありません。

 さてハワイと言えば「海」。ですが今回はあえて「山」をご紹介したいと思います。ハワイで身近な山としてすぐ思い浮かぶのは「ダイヤモンド・ヘッド」。オアフ島、ワイキキビーチの東にそびえるその姿は、ハワイを代表する風景です。ダイヤモンド・ヘッドの標高は232m。ビーチから見上げると高く見えるのですが、ワイキキにあるハイアットリージェンシーのツインタワーが107mほどなので、その倍とちょっとの高さ。東京都庁をはじめとする東京・新宿副都心のビル群がちょうど200m~240mなのでそれと同じくらいです。

 ダイヤモンド・ヘッドは大きなクレーター状になっており、その内側にバスや車で乗り入れることができます。登山道はそこから始まるのですが、さわやかな風が吹くハワイといえども日差しを遮るものがほとんど無い約40分の登りは、かなりハードなエクササイズです。帽子や水分補給用の飲料をお忘れなく。ハワイで汗をかきつつ登山をしていると「楽園でなぜこんな苦労を?」との思いが頭をよぎるものの、頂上からの絶景と海からの涼しい風は、そんな苦労を全部吹き飛ばしてくれます。

 ハワイオアフ島で「山からの絶景」と言えばもうひとつ「ココヘッド・トレイル」があります。標高370mの山頂にあるかつての軍の通信基地に向けて続くケーブルカーの軌道跡を、ひたすらまっすぐ登ります。登るにつれ急になる勾配。枕木が放置されているため足場は悪く、ダイヤモンドヘッドより苦行感があります。こちらも頂上からの眺めは爽快で、キレイに並んだハワイカイの高級住宅街、シュノーケリングで有名なハナウマ・ベイ、さらにはダイヤモンド・ヘッドとその向こうに連なるホノルルの街まで見渡せます。まさに絶景!

 エリアをハワイ諸島全体にまで広げてみると、雪が積もる4000m級の山から、深い緑に覆われた渓谷など、太平洋の中に浮かぶ島の風景とは思えない絶景が数多くあります。今年の旅はそんなハワイの絶景のひとつを訪ねてみてはいかがでしょうか?

【関連リンク】
『ハワイの楽園&絶景100』(朝日新聞出版)
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=16669