スーパーやコンビニに並ぶ、お惣菜、パン、飲み物、お菓子、調味料、加工肉、レトルト、乳製品...。私たちは日々多くの加工食品を口にしています。しかし、これら加工食品には、着色料、香料、甘味料、保存料など、さまざまな種類の添加物が含まれており、そうした添加物のなかには、各臓器や組織の細胞、遺伝子に悪影響を及ぼすものも。

 渡辺雄二著による本書『40代から食べるなら、どっち!?』では、避けた方がカラダのために良い添加物をわかりやすく解説。実際に店頭に並ぶ商品のなかで、それらが入っているもの、入っていないものを具体的に写真付きで紹介していきます。



 たとえば日本の伝統食である"梅干し"。市販の梅干しには、合成甘味料・スクラロースが添加されているものが多いのだと渡辺さんはいいます。本書によれば、有機塩素化合物の一種であるスクラロースは、体内で分解されることなく、血液中に入り異物となってぐるぐるめぐるため、血管壁への影響が懸念されるそうです。



 あるいは、市販のハムを購入する際にも注意が必要とのこと。本書いわく、市販のハムには、美しい色を保つために、肉に含まれるヘモグロビンやミオグロビンといった赤い色素と結合し、ニトロソヘモグロビンやニトロソミオグロビンとなって鮮やかな赤い色を示す、反応性の高い発色剤の「亜硝酸Na(ナトリウム)」が添加されていますが、この亜硝酸Naは、その反応性の高さが仇となり、原料の豚肉に多く含まれるアミンという物質とも化学反応を起こして、「ニトロソアミン類」という物質に変化。そして、このニトロソアミン類には強い発がん性があるのだというのです。



 そこで、亜硝酸Naが添加されたハムやウインナー、ソーセージ、焼豚などには、亜硝酸Naとアミンが反応するのを防ぐために、酸化防止剤の「ビタミンC」が添加されているものの、完全にニトロソアミン類の発生を防ぐことはできないのだそう。



 ちなみに亜硝酸Naは、製品の黒ずみを防ぐ目的で、市販の明太子に添加されることも多いですが、魚卵にもアミンが含まれているので、同じく注意が必要だそうです。



 「日本人に多い胃がん、大腸がん、食道がんは、"食べ物に含まれる添加物"が大きく関係している」と述べる著者。カラダに蓄積されていった添加物によって、健康が害されてしまわぬように、製品を手にとった際には、その表示にも注目してみる必要がありそうです。