日常生活や旅先など、あらゆるシーンで私たちの生活にすっかり溶け込んだ"セルフィー(自撮り)"という文化。自撮りした写真はカメラロールの中に収めておくのでなく、SNSでシェアするスタイルもお馴染みのものとなりましたが、ドローンで撮影したセルフィーを見たことがある人はどれほどいるでしょうか?



 昨年末に出版された『ドローン片手に世界一周 空飛ぶ絶景400日』(朝日新聞出版)という一冊の本は、とあるひと組のカップルがなんとドローンを片手に世界一周の新婚旅行に旅立った記録をまとめた一冊。実際に撮影した動画もDVDとして収録しており、"世界でいちばん壮大なセルフィー"を堪能することができます。今回は同著の著者であるHoneymoon Travelerの山口千貴(KAZ)さんへのインタビューが実現。400日間の舞台裏に迫りました。



■世界に一枚しかない、自分と妻の写真が撮りたい



----まずはドローンを携えて新婚旅行に旅立とうと思ったきっかけから教えていただけますか?



KAZさん(以下、KAZ):新婚旅行で世界一周したいね、という話は結婚する前からよくしていたんです。でも、妻はほとんど海外渡航経験がありませんでした。お付き合いをしている時に一緒にインドに一度行ったことがあるのですが、それが妻にとって初めての海外旅行。彼女はそのあと、仕事でもう一度アジアに行っているのですが、結局3度目の海外がこの新婚旅行になったんです。



----そう考えると、奥様もパワフルな方ですね。



KAZ:そう思います。僕は学生時代に一度休学して世界半周ほどをバックパックした経験があって、その頃の思い出を妻に話しているとすごく興味を持ってくれて「行こう!」と乗ってきてくれました。当時はお金もなかったので、世界一周の新婚旅行に旅立つ代わりに結婚式は挙げられなかったのですが(笑)。



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