ぐるりと部屋のなかを見渡したとき、今どのようなインテリアに囲まれているでしょうか。統一感に欠け雑然としていたり、汚れや乱れが気になる箇所はないでしょうか。

インテリアは人生の一部であり、「花を飾ること、ものの置き方を整えること、料理の盛りつけや器を新しくすること、そんな小さな部分を変えることで、日々の暮らしはリセット」できるというのは、『モダンリビング』などの雑誌に長年携わっている下田結花さん。



 本書『心地よく暮らすインテリアの小さなアイデア109』には、そんな下田さんが考えるインテリアに関するアイデア109個が集結。リラックスでき、ずっと居たくなるようなオシャレで機能的な部屋にするためのさまざまなポイントが、写真と共に綴られていきます。



 食器や照明をはじめとする、こだわりのインテリアのなかでも、下田さんがとりわけ意識しているのは"植物"。本書では、花や緑などの飾り方も提案しています。



「私は部屋にたくさんグリーンを置いています。鉢植えのグリーンは花よりずっと長もちしますし、どんなインテリアにも間違いなく合います。大切なことはグリーンをいちばん美しく見える場所に置いてあげること。おすすめは、窓のそば。光を受けると緑がキラキラ輝いてきれいです」(本書より)



 そう述べる下田さんは、ハート形のアイビー"へデラ・サーク"をベランダに面した場所に置いているそうです。



 あるいは、ビニールポットに入った苗を買ったものの、適当な鉢がなかった場合。そんなとき下田さんは、新聞紙でラフに包んで麻紐をぐるっと巻くのだそう。その際、そのまま水やりできるように、底は紙で包まないのがコツとのこと。英字新聞や、きれいな色の紙、雑誌のページなどで包めば一層オシャレになり、ビニールポットの大きさを考えず、気軽に花の苗を飾ることができるのだといいます。



 さらには花を飾る適当な花瓶が見当たらなかった場合にも、たとえばソファなど家具の張り地の残り布をガラス瓶に巻き、ホチキスで留めるだけで、雑誌から飛び出てきたようなオシャレな花瓶に。布のほつれさえ美しく見えるのだといいます。



 せっかく花を飾っても、忙しいあまり愛でる間もなく枯れてしまうようなときには、緑をたくさんにし、花を少しだけに。緑に埋まるように花があるアレンジメントを心がけてみてはいかがでしょうか。ユーカリなど長もちする緑のなかに一輪花を挿すだけでも、新たな表情を見せてくれるようです。



 また、暑い夏に涼やかさが欲しいときには、ステンレスやガラスのボウルいっぱいに茎を切った花を浮かべれば、安い花でも豪華になるそう。



 インテリアにまつわる、さまざまなアドバイス。さっそく試してみると、気になっていた箇所が改善され、憧れの心地良い暮らしへ一歩近づけるかもしれません。