"清原さんに対して全部ストレートで勝負に行って、三振を取ることができました。これがプロの勝負なんだぁ。力と力の勝負ができることがいいんです"



"ストレートを待ってる打者に、なぜストレートを投げるのか? 力で来る打者には力で行かなければいけない。それが野球なんです"



 この1990年シーズンの「清原vs.野茂」は25打数10安打(.400)3本塁打という結果となり、数字の上では"清原優勢"といえます。しかし、この名勝負には数字には表れない男と男の美学があり、ふたりにとっては単純に優劣を決めることができないものだったのかもしれません。



 今回の事件に関して、野茂投手はなにを思うのでしょうか。ファンやチームメイト、または対戦相手だった選手達とは違った別の感情が芽生えているのかもしれません。



 レジェンドクラスの超一流投手の真っ向勝負に、フルスイングで応えたかつての大打者の変わり果てた姿。今後、清原容疑者が社会復帰を果たした時、薬物や裏社会との付き合いを断つことを願うばかりです。