世界で活躍するトップエリートたち――もともと何か特別に優れたビジネス能力があり、想像もつかないようなことを考えているのではないか、といったイメージを抱いてはいないでしょうか。



 しかし、トップエリートになれるか否かの鍵は、「ちょっとした仕事の心がけ」にあり、それは誰でも取り入れることのできる思考法や振る舞いなのだと『世界のエリートが教えるちょっとした仕事の心がけ』の著者・冨田賢さんはいいます。



 ニューヨークのウォール街、米国最古かつ最大手のプライベートバンクであるブラウン・ブラザーズ・ハリマン・アンド・カンパニーでの勤務を経て、ペンシルバニア大学大学院、上海交通大学MBAでの在外研究などの経験を積みながら、自身、常にトップエリートたちと接してきたという冨田さん。



 本書では、世界中の様々なトップエリートたちと共に働いているからこそ見えてきた、実際に彼らが普段行っている数々の「ちょっとした仕事の心がけ」が紹介されていきます。



 ここではそのなかから、3点、実際にみてみましょう。



・「自分しかできないこと以外やるな」

 平均の追求や弱点の克服は、ビジネスの世界では不必要。多くのトップエリートたちは、自分が得意な分野で最高のパフォーマンスができるよう注力しているそうです。誰にも負けない強みを作って、自分からアピールする姿勢が大事なのだといいます。



・ 「意見がぶつかり合うときには、まずいったん受け入れる」

 ビジネスにおいて避けられない、意見の対立。意見がぶつかり合うときには、正面から反論せずにまずは受け入れ、時には相手を褒めてから、交渉や議論へと持ち込んでいくのが基本だといいます。



・ 「広がり感のあるお金の使い方」

 自己投資は積極的に行うべきだとしたうえで、大切なのは、お金に比例した、すぐ目に見える直接的なリターンを求めすぎないということ。捨ててもいいからとりあえずやってみるという考え方で、広がり感や未来の可能性の目指して行う投資をすべきだといいます。



 トップエリートたちの実践している心がけ。もちろん、こうした心がけの基盤には、競争社会を生き抜いていくため、常に限界まで頑張るトップエリートたちの圧倒的な努力があることを忘れてはいけません。みなさんも是非、自らのビジネスシーンにも応用してみてはいかがでしょうか。