9月9日、iPhone6とともに発表された「Apple Watch(アップルウォッチ)」。「早く実物が見たい」「ファッションとしては微妙」などなど、賛否両論さまざまな意見がありますが、コンピューターのひとつの進化形が提案されたといっても良いのではないでしょうか?

 アップルウォッチのほかにも、ウェアラブル端末ではすでにグーグルグラスが発表されていますし、そもそもスマートフォン、タブレットだって、かつてのコンピューターの形と中身を考えれば、大きな変化を果たしたといえるでしょう。



 また、こうしたコンピューター技術の発展は単一のデバイスにとどまらず、「検索」でも見てとれます。ヤフージャパンは昨年、「さわれる検索」を発表。検索したものが3Dプリンタで造形されるというもので、盲学校に通う視覚障害者の子どもたちが「飛行機」「東京スカイツリー」などはどのような形をしているのか実感できる取り組みも行われました。



 さらに今年、ヤフーは「トレンドコースター」と名づけたマシンも開発しています。ヤフーの「リアルタイム検索」で表示される、SNSでの投稿件数の推移グラフがありますが、このグラフの波形をシミュレーター型ジェットコースターでなぞっていく「SNS連動型バーチャルジェットコースター」です。11日に行われた報道発表会では、平成ノブシコブシの2人がトレンドコースターを体験する試みが行われ、12〜15日には東京レジャーランド・パレットタウン店、17〜18日には「アドテック東京2014」(東京国際フォーラム)で、一般体験イベントも実施されます。



 このように、バーチャルのできごとをリアルな世界での体験に結びつけるデバイスも生みだされる昨今。ゲームでも同じような動きが現れています。



『幸せな未来は「ゲーム」が創る』の著者、ジェイン・マクゴニガルさんが研究しているのはARGというゲーム。日本語では代替現実ゲームと呼ばれるもので、電話やメール、あるいは街中のポスターなどを使って謎解きをするものです。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、現実世界でアドベンチャーゲームやRPGなどに近いことをする、といえば少しはイメージが湧くのではないでしょうか。



 本書のタイトル通り、マクゴニガルさんは自発的に楽しんで行うコンピューターゲームの考え方を、ARGなどでリアルな世界に取り入れることで、自身の目標や能動的に取り組みたいことが明確になり世の中を幸せにできる、と主張しています。



 ヤフーのトレンドコースターも、ウェブのトレンドを現実世界に具現化するもの。ゲームだけでなく、今後のテクノロジーの進化も、バーチャルからリアルへの変換といった流れに傾いていくのかもしれません。





【関連リンク】

トレンドコースター

http://trendcoaster.jp/