20代、30代の若手サラリーマン向けに創刊されたフリーペーパー『R25』も、今年で創刊10周年。創刊編集長を務めたのは、『R25』の編集コンセプトやネーミング、コンテンツの中身を藤井大輔さん。『R25』『L25』『R25モバイル』などの編集長を歴任した後、昨年末に約19年間働いたリクルートを退職しました。



「会社の業績や組織からの期待に応えるために、これまでの自分の知識・経験をフルに活用ながら、次々に難易度の高いチャレンジに向かっていく。その中で、苦くしんどい思いも甘美な嬉しい瞬間も積み重ねながら、自分自身を成長させていく。そしてさらなるチャレンジに向かう。

―― それが「カイシャ道」であり、仕事をするとは、その繰り返しの総体だと考えています。」



現在は、総合介護福祉事業を運営する「アポケアとやま」の取締役を務める藤井さんが、自身のリクルートでの経験を振り返りつつ、「会社を通して成長するということ」を記したのが、書籍『逃げない・めげない カイシャ道』です。



藤井さんは、会社には大きく分けて2つのストレスが存在すると語ります。それは、コミュニケーションのズレが原因の「人にまつわるストレス」と、会社から寄せられる期待とのズレによる「組織にまつわるストレス」です。



他者の立場や人柄、期待していることを理解したうえで行動することで、コミュニケーションスキルは磨かれると、ビジネスの局面での実例とともに紹介する藤井さん。スキルが磨かれることで、「人」にまつわるストレスは解消されるようになったそうです。



しかし、ある時からはコミュニケーションスキルだけでは、仕事の課題解決にまったく歯が立たなくなったと語ります。それは、会社での立場が"経営"により近くなることで、解決すべき問題や課題の難易度が上がったため。



会社員にはステージがあり、職歴を重ねて役職が上がるにつれ、組織における役割や責任も大きくなっていきます。「組織にまつわるストレス」は、より経営的な役割を求めてくる「会社との期待とのズレ」によって生じるもの。リクルートで会社員として「メンバー」→「リーダー」→「マネージャー」とステージを上ってきた藤井さんは、会社に課せられた役割の中で最大限を尽くそうと悩みながら、「会社を通して成長してきた」と自らの会社員生活を振り返ります。



18日(火)には、下北沢の書店「B&B」にて、博報堂ケトル共同CEO・嶋浩一郎氏との『逃げない・めげない カイシャ道』発売記念イベントが開催されます。「逃げず」「めげず」に仕事と向かい合ってきたお二人のお話を通して、「カイシャ道」について考えてみてはいかがでしょうか。



■関連リンク

・藤井大輔×嶋浩一郎『逃げない・めげないカイシャ道』(ミシマ社)刊行記念

http://peatix.com/event/29432