「大手IT企業のリストラが止まりません。パソコンで一世を風靡した会社やソフトウェア会社の合併が新聞を賑わせています。その煽りを受けるのはいつもSEです」



SEことシステムエンジニア。企業に派遣されての"客先常駐型"や、企業お抱えの"社内SE"などの勤務形態の違いはあれど、企業の業務を円滑に進めるためのシステム設計や構築、メンテナンスが主な仕事内容です。一説によれば日本のSE人口は100万人を超えているとも言われています。



しかし、2013年現在、大手企業のIT導入はほぼ完了。メンテナンス以外の新規案件が減少し、東南アジアなどを中心としたオフショアのレベルが上がった今、SEは不遇の時代を迎えています。



しかし、SEとして生きていく以上、なんとかしなければなりません。さまざまなIT技術を身につけたSEが自らの能力を活かしながら、厳しい時代をサバイブし続けるカギとなるのが「評価させる技術」。冒頭に紹介した文章で問題提議をしている木村尚義氏が、書籍『SEのための評価させる技術』にてまとめています。



木村氏は、SEはITのスペシャリストとして評価される反面、企業の担当者からは営業職の人と比べると、下記のような印象を持たれがちと指摘しています。



・コミュニケーション能力に劣る−技術的な話をさせると専門用語ばかり

・融通がきかない−担当部分しか関わろうとしない

・受動的−言われたからやる



そのようなイメージを持たれがちなSEが、お客様の評価を得るためにはどのように振る舞えばよいのでしょうか。木村氏は、そのようなマイナスイメージを解消し、お客様から求められる存在になるべく、心がけるべきポイントを次のようにまとめています。



1. ITに関する知識のないお客様にもわかっていただけるような説明を心がける

2. 簡単に「できない」という結論を出さず、

  お客様にとって本当に必要な成果物を提供するために知恵を絞る

3. 「やらされ仕事」という意識を捨てて、必要な時は自ら提案する



ほかにも「仕事に対する考え方を変えるだけで社内評価と給料は上がる!」「評価されるSEが必ずやっている習慣」「あなたの能力を最大化する『強み』と『場所』を見つける!」などの対策方法を紹介する本書。SEだけでなく、フリーランスや派遣社員の方にも役立ちそうなティップスが満載です。