女優・長澤まさみが高校教師役を務め、昨秋話題となったドラマ『高校入試』。同ドラマの脚本を担当した湊かなえさんが、『高校入試』を長編小説として書き下ろしました。



県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。何者かの手によって、黒板に「入試をぶっつぶす!」の張り紙が貼られます。入試当日の最終科目、英語の時間でも、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室で鳴り響き、教師しか知りえない情報がネットの掲示板に書き込まれる......。



絵に描いたように振り回される教師たちと、それぞれの思惑を抱えた受験生たち。「試に関わる23人すべてが容疑者になってしまうのです。高校入試に焦点をあてた学園ミステリ。入試前日・当日という非日常の世界。長くて短い2日間がはじまります。



ドラマとは違う"もうひとつのラスト"が待ち受ける同作。トラブルに次ぐトラブル、「入試をぶっつぶす!」のは一体誰なのでしょうか。



読者を物語に引き込むミステリ作品で知られる湊さん。新作『望郷』も日本推理作家協会賞を受賞し、直木賞の候補作にもなりました。湊さんは本作の執筆を、「この作品を書けたことで、小説家として次のステージに一歩進むことができました」と振り返っています。



果たして、多くの人が経験したことのある高校入試という舞台で事の件を、『告白』で第6回本屋大賞受賞した湊さんはどう描いたのでしょうか。