世界ではじめて深海に棲むダイオウイカの撮影に成功し、今年1月に放送されたNHKスペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」。1月13日の放送が16.8%と異例の高視聴率を記録した同作が、本日8月17日より映画「劇場版 NHK スペシャル 世界初撮影!深海の超巨大イカ」として、全国の映画館で公開されます。



地球最大の無脊椎動物とされる「ダイオウイカ」は、成長すると全長18mにもなる巨大生物。世界中のメディアや研究者が、深海で生きて泳ぐ姿を撮影しようと挑戦したものの、何年も叶わずにいました。



そんななか、2012年にNHKや国立科学博物館の窪寺恒己博士らが、ダイオウイカの撮影に成功。この貴重な映像は、関係者のみならず多くの人に衝撃を与えました。撮影クルーが、ダイオウイカと対面出来たのは、わずか23分間。その23分間のために、10年の歳月と情熱を捧げたのです。



巨大イカ撮影の裏舞台を紹介した書籍『深海の超巨大イカを追え!』で、ダイオウイカを撮影したカメラマン・河野英治氏は、その23分間をこう振り返ります。



「深海に生息するダイオウイカをこれほどまでに鮮明に撮ることは二度とできないんじゃないか。あれほど警戒心の強い生きものが、明るいライトの前で23分間その場にとどまった。まるでみなの執念が、イカを金縛りにしたように」



また、NHK深海プロジェクトのリーダー・岩崎弘倫氏は、ダイオウイカの印象を語っています。



「ダイオウイカの生きている映像を初めて見たとき、うまく言葉にすることができなかった。これほどまでに綺麗な、神秘的な生きものがいるのだろうかと。去りゆく姿には知性すら、感じたんだ」



船を沈める北欧神話の巨大生物・クラーケン、ジュール・ヴェルヌのSF冒険小説『海底二万里』などで、船舶を襲撃した巨大イカのモデルとして、古来より恐れられてきたダイオウイカ。しかし、このプロジェクトに携わった人々は「綺麗だった」「知性があった」などと、口々にダイオウイカを讃えます。



新たに制作されたオリジナル映像を追加するほか、テレビでは放送されなかった撮影の舞台裏を明らかにする「劇場版 NHK スペシャル 世界初撮影!深海の超巨大イカ」。お盆休みの最後の思い出に、劇場スクリーンでダイオウイカの雄壮な姿をお楽しみください。





【関連リンク】

・劇場版 NHK スペシャル 世界初撮影!深海の超巨大イカのオフィシャルサイト

http://www.shinkai-goods-project.com/