『ダウンタウンのごっつええ感じ』『伊東家の食卓』『笑う犬の冒険』などの人気番組を手がけた人気放送作家の倉本美津留氏。『ダウンタウンDX』『爆笑 大日本アカン警察』などのダウンタウン出演番組や、島田紳助の番組を多く担当したことから両者のブレーンの1人としても知られています。



 他にも『ダウンタウンDX』のトスポの声やアイドルユニット・さくら学院の初代校長、ミュージシャン、舞台演出など、実に多彩な活躍を見せている倉本氏が、『ことば絵本 明日のカルタ』を出版しました。



 このカルタは、昨年開催されたアートイベント「二子玉川ビエンナーレ」の企画として誕生したもの。床いっぱいに敷き詰めた巨大なカルタを、子供たちがカラダ全体を使って取りに行く「巨大カルタ大会」が行われました。その時の巨大カルタが50音順にまとめられたうえで、『明日のカルタ』として生まれ変わりました。



 巨大カルタが誕生したきっかけは、倉本氏が「明日」という言葉の中に「スゴいことが隠れていることを発見した」ことから。「明日」という言葉は、「日・月・日」という漢字、そして「日(ひ)→月(つき)→日(ひ)」という言葉の繰り返しによって作られています。



 「お日さまが出て朝が来て、お月さまが出て夜が来て、またお日さまが出て次の朝が来て......つまり、1日の経過が『明日』のなかに見事に描かれているんです! (中略) 刻一刻と変化する風景として『明日』という表現を見たとき、あさっては『明明日』、しあさっては『明明明日』と表せることに気づきました。未来へ進むほど明るくなることに気づいて、ボクはいきていくことがうれしくなりました。」(まえがき)



 カルタ一枚一枚には、倉本氏が発見したとおりの「『明日』」を明るくする」言葉が書かれています。



【あ】明日は明るい日。明日の明日はもっと明るい日。だから未来はすごく明るい。



【へ】凹んでも大丈夫。人間は最初から形状記憶合金。



【ね】寝ると明日が来る。だから寝よう。



 宮藤官九郎、リリー・フランキー、浦沢直樹、さくらももこ、井川遥が推薦の言葉を寄せる本書。受けての自由な解釈を可能にする、明るく強い言葉がいっぱいです。