最近ではすっかり定着しつつある「おひとりさま」という言葉。今では焼き肉にカラオケと「一人専用」のお店ができるほどになりました。



 このように単純な「一人客」という意味で使われることが多い「おひとりさま」ですが、定着するきっかけとなった上野千鶴子氏によるベストセラー『おひとりさまの老後』では、主に離・死別や未婚によって一人暮らしになった高齢女性のことを指していました。



『下流社会』の著者として知られる三浦展氏の新刊『日本人はこれから何を買うのか? 「超おひとりさま社会」の消費と行動』は、この後者の意味での「おひとりさま」に注目。今後少子高齢化が進む日本では、女性だけでなく男性のおひとりさまも増え、年齢も30代から80代以上とすべての大人が高確率でおひとりさまになっていくと言います。



 おひとりさま社会の中で増え続けるのが一人暮らし世帯。国立社会保障・人口問題研究所の『日本の世帯数の将来推計(全国推計)』(2013年1月推計)によれば、2010年の一人暮らし世帯数は1679万。2035年には1846 万世帯にもなると予想されます。しかもそのうちの66%が50歳以上になるというのです。



 そうなれば日本の住宅事情も変化します。おひとりさまは死ぬまで一人暮らしであることを前提に住まいを考えるようになるため、「おひとりさまも持ち家の時代」が到来すると三浦氏。



 住環境の整備は食生活や健康管理に次いで重要なケア。確かにどういう家や地域に住むかは日々の生活に大きく影響するものです。また一人暮らしの持ち家といっても、例えばマンションの購入は人生の中で大きな買い物の一つでもあります。そんな高価なものにも関わらず、家の周りには何があるのか、壁は薄くないか、病院までの距離など、消費者がそこに住むまで得ることのできない情報が多すぎるのも現状です。



 最近では、そうしたマンションの購入をサポートするサービスも増えています。そのうちのひとつのマンションの口コミサイト「マンションノート」は、日本全国のマンションを、設備や周辺環境を考慮して採点し公開しているウェブサービス。特筆すべきは、住人や専門家、物件オーナーなどあらゆる立場の人からの生の声を投稿してもらい、口コミとして共有していることです。



 超おひとりさま社会が進む日本で、人はこれから何を買うのか? その一つである持ち家やマンション。今のうちから情報収集をはじめても、早すぎるということはないでしょう。



【関連リンク】

マンションの口コミ&ランキングサイト「マンションノート」

http://www.mansion-note.com/