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有安杏果さんと東京都内の寺社仏閣を訪ねる企画「ももかアイズ」。今回の五百羅漢寺は、JR目黒駅から歩いて十数分のところにあり、「目黒のらかんさん」として親しまれている。
寺院近くの交差点脇に、江戸時代の1695年(元禄8年)にこの寺を開いた松雲元慶(しょううんげんけい)の像がある。お寺に向かって住宅街に入ると、静けさに包まれる。
神道を重んじる過激な廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が起き、全国的に寺や文化財の破壊が行われ、多くの仏像が失われた。五百羅漢寺もその影響を受け、没落していたという。一時は檀家がほとんどいなくなり、建物の修繕もままならなかったという。
松雲元慶は、もとは京都の仏師で後に得度し僧侶になった。豊前(ぶぜん、大分県)の耶馬渓(やばけい)の羅漢寺を参拝し、五百羅漢の造立を発願(ほつがん)、江戸に向かった。5代将軍徳川綱吉の生母・桂昌院(けいしょういん)をはじめ、江戸中の人々から寄せられた浄財をもとに完成させた。
衣の裾の流れるような曲線、喜怒哀楽の豊かな表情。今にも動き出しそうな羅漢像を前に、有安さんが食い入るようにカメラのシャッターを切る。
「柵やガラスケースがない分、近く感じます」
仏像好きでいろんな寺をお参りした人でも、その存在感に圧倒されるに違いない。
「語り声が聞こえてきそうな気がしますね」
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