世界中で和食ブームが巻き起こり、日本で料理を学び母国で開業する外国人が激増中だ。一方、日本国内で長年にわたり和食に携わる職人もいる。何がYOUをとりこにしたのだろうか。関東で和食を提供する4人の外国人を紹介する。

【写真の続き】こだわりの和食を提供する外国人を写真で紹介!

【イタリア人店主@焼き鳥屋 トリノ】(写真左)横浜で焼き鳥屋を営むパオロさんはベネチア出身/手前左から、ボンジリ+柚子胡椒と生ハム、ウズラのモモ+ローズマリーと塩、ホロホロ鳥の砂肝とイチゴ+バルサミコソース、セセリ+オレンジキャラメルソース、タンドリーチキン+ヨーグルト、ペースト状の鶏肉とエビをオクラで包んで。奥左から、鴨の燻製、ツクネ+トマトソースとパルミジャーノチーズとオレガノ、モモ肉のチーズフォンデュ (撮影/写真部・掛祥葉子)
【イタリア人店主@焼き鳥屋 トリノ】(写真左)横浜で焼き鳥屋を営むパオロさんはベネチア出身/手前左から、ボンジリ+柚子胡椒と生ハム、ウズラのモモ+ローズマリーと塩、ホロホロ鳥の砂肝とイチゴ+バルサミコソース、セセリ+オレンジキャラメルソース、タンドリーチキン+ヨーグルト、ペースト状の鶏肉とエビをオクラで包んで。奥左から、鴨の燻製、ツクネ+トマトソースとパルミジャーノチーズとオレガノ、モモ肉のチーズフォンデュ (撮影/写真部・掛祥葉子)

■イタリア人店主@焼き鳥屋
・トリノ

神奈川県横浜市中区野毛町1-22-1/営業時間:17:00~22:30L.O./定休日:なし/要予約

 コロネッロ・パオロさんは、2007年に初来日して食べた和食に衝撃を受けた。

「日本に住んで、自分でも作ってみたくなりました」

 働いていたミラノのレストランは、修業に訪れた日本人シェフをたくさん受け入れていた。そこで都内でイタリアレストランを経営する知己に相談。ビザを取得し、翌年から彼の店で働きつつ日本食の勉強を続けた。

 16年、横浜に出店。焼き鳥屋を選んだ理由は、

「イタリアでは鶏はムネとモモしか食べないので、いろんな部位を焼いて食べるのが面白い。でも味付けは塩とタレしかないので、これはもったいない。部位ごとに違ったソースで味わったら、と思ったんです」

 焼き鳥は9本のコースのみで、気に入った品をお代わりできる。一番人気は柚子胡椒で味付けしたボンジリを生ハムで巻いたもの。セセリは、冬季はオレンジキャラメルソースで、夏季はバジルソースでと、季節によって変える工夫もしている。自由な発想の串を堪能したい。

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1937年創業 老舗鰻屋のアメリカ人女将