[左]さよなら公演のキャンディーズ。左から藤村美樹、伊藤蘭、田中好子=1978年 (c)朝日新聞社/[右]後楽園球場が満員になった1978年4月4日のサヨナラ・コンサート (c)朝日新聞社
[左]さよなら公演のキャンディーズ。左から藤村美樹、伊藤蘭、田中好子=1978年 (c)朝日新聞社/[右]後楽園球場が満員になった1978年4月4日のサヨナラ・コンサート (c)朝日新聞社

 歌謡曲が元気いっぱいだった1973年にデビューしたラン(伊藤蘭)、スー(田中好子)、ミキ(藤村美樹)の3人組「キャンディーズ」は、またたくまに男の子のハートをわしづかみにした。「普通の女の子に戻りたい」という名セリフを残して解散してから41年後、伊藤蘭のソロ歌手デビューをきっかけに再注目の元祖アイドルグループを、当時の共演者に熱く語ってもらった。

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■コメディアン 高木ブー『「全員集合」に花を添えた3人。お笑いの空気もわかってくれた』

「8時だョ!全員集合」で昭和48(1973)年からレギュラーとして出演してくれたのが、キャンディーズの3人でした。

 コントや聖歌隊、体操コーナーなど、いろんな場面で積極的に参加してくれました。体をつかうコントののみ込みは早かったですね。僕たちドリフターズだけだとむさくるしくなるところに、花を添えてくれるような存在でしたね。

コメディアン 高木ブー (撮影/横関一浩)
コメディアン 高木ブー (撮影/横関一浩)

 特に印象的だったのは、「学校コント」でしたね。長さん(いかりや長介)が先生で、おさげのカツラの僕とキャンディーズが女生徒役。ここで全員でズッコケるとか、こちらの空気をわかってくれるから、すごくやりやすかったです。

 コントを作り込む番組だったから、なんでもやればいいというものではない。ある程度、プロの仕事が要求されるんです。キャンディーズの3人も、もちろん最初からお笑いができたわけではなかったはず。こういうことやってみたらとか、こんなふうに動いてとか、長さんがいろいろ教えていました。

 毎週生放送で、会場も内容も違うものでしたから、大変だったと思いますよ。それを、とても喜んでやってくれていましたね。歌手なので、ステージでお客さんの前に立つことに慣れていたのもよかったかもしれませんね。

3人は、ドリフターズと同じで、みんなそれぞれ個性が違う。そこもよかったですね。

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伊東四朗が語る「キャンディーズ最強アイドル伝説」