左の5種類のチーズと右の5種類の飲み物には、相性が抜群の組み合わせが!どれとどれが合うのか?「フィーリング」を生かして「カップル」を作ってみて。(撮影/写真部・松永卓也)
左の5種類のチーズと右の5種類の飲み物には、相性が抜群の組み合わせが!どれとどれが合うのか?「フィーリング」を生かして「カップル」を作ってみて。(撮影/写真部・松永卓也)

 日本とEUの関税引き下げに伴い、欧州産チーズが少しずつ手に入りやすくなっている。チーズというとワインを合わせるという先入観があるが、パリ在住で「メートルフロマジェ」という称号を持つ久田惠理さんが、種類によっては日本人が愛している多くの飲み物と非常に合うと教えてくれた。

【写真のチーズ×飲み物の「フィーリングカップル」の結果はこちら】

 久田さんが提案した12種類の組み合わせに挑戦したのは、昨年「週刊朝日」の女子大生表紙モデルを務めた慶応義塾大学法学部2年の白木愛奈さん。最も気に入ったのは、上品な白カビチーズのカマンベールドゥノルマンディ×カフェオレだという。「チーズにソフトドリンクを合わせることに、まずびっくり。カマンベールのクリーミーな優しさとカフェオレのまろやかさ。ミルクつながりでしょうか、相性がいいんですね」と驚いていた。

 緑茶やウーロン茶など日本人が普段使いで親しむ飲み物も、チーズの相棒になれることがわかったことは新鮮だった。

「日本でも日常食品として普及してほしいです。気軽にドリンクと合わせてみてください」

 そう語るのは、パリ在住の久田惠理さん。「メートルフロマジェ」という最高位の称号を授与されたチーズ熟成士だ。

 ワイン以外のアルコールとの組み合わせも面白い。山羊の乳で作ったシェーヴルセックをいただく。柔らかい酸味と濃厚な旨味を感じる。次いで熱燗を飲むと、なぜか甘い。決して甘口の酒ではないのに、米の旨味と甘みが口中に広がっていく。

「近年パリでは、ウイスキーや日本酒ブームに合わせて、ワイン以外の酒とのマリアージュを提案する店が増え、少しずつ浸透してきています」(久田さん)

 関税引き下げが始まったことを機に、新たな挑戦を。

前の写真の正しい組み合わせ(マリアージュ)はこれ世界中のチーズが日本に輸入されており、それぞれに相性の良い飲み物がある
前の写真の正しい組み合わせ(マリアージュ)はこれ

世界中のチーズが日本に輸入されており、それぞれに相性の良い飲み物がある

■メートルフロマジェ・久田惠理さんが提案する12のマリアージュ
(※「」は久田さんのコメント)

【1】カマンベールドゥノルマンディ×カフェオレ
白カビチーズの代表的存在。「最大の特徴であるクリーミーさが、 カフェオレに溶け込んでいきます。朝食にもピッタリ。熟成が進んだら、風味が強い外皮を取り除くとより良いでしょう」

【2】ブルードーヴェルニュ×芋焼酎
仏中南部オーヴェルニュの高原で生産されている、人気の高いブルーチーズ。「中辛のブルーですから、甘い香りの芋焼酎が寄り添います」。異なるふたつの個性が見事にマリアージュ

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