山田美保子(左)とカトリーヌあやこ(撮影/写真映像部・上田泰世)
山田美保子(左)とカトリーヌあやこ(撮影/写真映像部・上田泰世)

 5月末で休刊する「週刊朝日」。本誌で「楽屋の流行りモノ」を連載する放送作家・山田美保子さんと「てれてれテレビ」を連載するTVウォッチャー・カトリーヌあやこさんが、推しドラマやドラマ界の変遷について語り合った。

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──お二人の一番思い出深い朝ドラは?

山田美保子(以下、山田):波瑠さん主演の「あさが来た」が印象的でした。五代友厚役でブレークしたおディーンさま(ディーン・フジオカさん)の破壊力は今でも忘れられない。

カトリーヌあやこ(以下、カトリーヌ):「五代ロス」という言葉も流行(はや)りましたからね。

山田:あのドラマは、主人公の夫役の玉木宏さんもすごく良かった。

カトリーヌ:遊び人の若旦那風で。妻より先に亡くなってしまうんだけど、最終回、二人が花畑で手をつなぐシーンが忘れられない。私は「カーネーション」も好きでした。その頃、「あさイチ」の司会だった有働由美子さんが綾野剛さんに食いついていた(笑)。あんなにはっきりと朝ドラで不倫を描いたことはなかったんじゃないかな。渡辺あやさんの脚本も良くて、破格の朝ドラという感じでした。

山田:渡辺さんもそうですが、「花子とアン」の脚本を書いた中園ミホさんなど、ようやく、女性のプロデューサーや脚本家が活躍する時代になってきたと感じます。

カトリーヌ:私が大好きなドラマ「アンナチュラル」(TBS系)の脚本も野木亜紀子さんですし、長澤まさみさん主演でテレビ界の内情をリアルに描いて話題になった「エルピス─希望、あるいは災い─」(フジテレビ系)のプロデューサーは佐野亜裕美さん。確かに女性が多い。

山田:私、ちょっと嫌なことがあると録画してある「エルピス」の最終話を必ず見るの。あれは本当に元気が出ます。

──最近のドラマに感じることは?

カトリーヌ:テレ東の影響か、深夜ドラマが増えましたね。テレ東はよくこんなことをドラマにするな、という企画力がすごい。「量産型リコ─プラモ女子の人生組み立て記─」というプラモデルのドラマとか、バッティングセンターを舞台にした「八月は夜のバッティングセンターで。」とか。

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