(c)2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.
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 映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年)で主人公一家の長女を演じ、国際的なブレークを果たしたパク・ソダム(31)。初めての単独主演映画「パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女」では、激しいアクションに挑戦した。新たな道を開いた彼女に話を聞いた。

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──アカデミー賞ほか、世界中の映画祭で多くの賞を手にした「パラサイト 半地下の家族」。パク・ソダムは、偽美術教師に化けて金持ち一家に取り入る、貧しい主人公一家の長女を演じて世界的にブレークした。さぞや俳優人生に変化があったのではと尋ねてみると、実に謙虚な答えが返ってきた。

 本当にあの作品に出たのだろうかといまだに思うほど、まずは感謝の気持ちが大きいです。作品を通じて得た一番大きなことは、自分が悩んだ時や相談事ができた時にいつでも相談できるお兄さんお姉さんがたくさんできたことでした。

──そんな彼女の初単独主演作がハリウッド映画にも負けないカーアクションが炸裂する映画「パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女」だ。「ワケあり荷物」を届ける特殊配送会社「特送」で、天才的なドライビングテクニックを持つチャン・ウナを演じている。運転シーンはもちろん、悪徳警察官や殺し屋との格闘シーンなど、体を張った演技を見せているが、運動能力はかなりのものとみた。聞けば、「小学生の頃から体を動かすことが大好きで体を使って何かをすることが得意だった」と話す。

 大学生の頃に短編のアクション映画を撮ったことがあります。確か1週間くらい練習をして撮影自体は3、4日で撮ったと記憶しているのですが、全部撮り終わった時に、「これだけしかできないの? もっとアクションをやりたい」という気持ちが湧いたのを覚えてます。本作のシナリオをもらった時に、この役は絶対やりたいと思いました。ある意味、本能的にこの作品を選んだのかなと思います。

──街中でのカーチェイスシーンや立体駐車場で殺し屋と闘うアクションシーンなど、次から次へと緊迫のシーンが続く。

 まずは駐車場シーンですね。限られた空間でカーアクションをしなくてはならず、夜のシーンということもあって確か1週間ぐらいかけて撮りました。映画の撮影時期はすごく暑い真夏だったんですが、夏だけに夜は短く、時間がとても限られていました。撮り直しになると、車をまたセッティングし直さなければならないので、すごく時間がかかります。そして、ここでの私は駐車場の作動したスプリンクラーでズブ濡れという設定でした。そのため常に濡れたままだったので、ある意味寒くもあったんですね。そんな時は衣装チームや特殊メイクの扮装チームが文字どおり抱きかかえてくれるくらい皆さんにたくさん助けられ、苦労しながら撮ったシーンとなりました。

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