山藤塾長時代に続き2度目のゲスト審査員となる立川志の輔さん(左)と松尾貴史さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)
山藤塾長時代に続き2度目のゲスト審査員となる立川志の輔さん(左)と松尾貴史さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 名物連載「山藤章二の似顔絵塾」の魂を受け継ぎ、松尾貴史さんを塾長に始まった「週刊朝日似顔絵塾」。年末恒例の似顔絵大賞が、落語家の立川志の輔さんをゲスト審査員に迎え、新装開店後初めて開催されました。大いに盛り上がった選考会の様子をお届けします。(司会/本誌・渡部薫編集長)

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立川志の輔(以下、志の輔):(作品をじっくり眺めてクククと笑いながら)とても絞れる気がしないなぁ。私はどうしても笑わせてくれる作品に目が行ってしまう。どうして草笛(光子)さんがソフトクリームみたいになるかなぁ。黒柳(徹子)さんも一筆書きみたいな線なのに、すぐに誰だかわかるのが信じられない。

松尾貴史(以下、松尾):クラゲの落書きみたいですもんね。ふわふわ飛んできそう。「何していらっしゃるの?」とか言いながら(笑)。

渡部薫本誌編集長(以下、渡部):私的にはジュリー沢田研二)を選ばないわけには……ジュリーファンなんです。でも、もっとかっこいいのにな。

松尾:ファンにとっては複雑な作品ですね。

渡部:うわ、高市早苗さんをこう描いちゃうとは恐るべし。

松尾:ホラーですよね。これが大賞を取ったら僕らも政治的“圧”をかけられるかも(笑)。じゃあ、大賞から決めましょうか。

志の輔:(尾上)松也くん、いいなぁ。本当に面白い。何回見ても笑ってしまう。すごいデフォルメだけど、なんか素敵なんですよ。

松尾:不思議と気高い感じもしますしね。

志の輔:気品がある。

渡部:白塗りもだけど、目の横の赤い点がちょんちょんとついてるのも効いてますね。

松尾:洋服なのにね。

渡部:銀座のママの出勤みたいで、ご本人は嫌でしょうけど(笑)。

松尾:でも笑ってくれる懐の深さもあるんじゃないでしょうか。じゃあ、大賞は尾上松也さんにしましょう。それぞれの個人賞も選んでください。

志の輔:僕は伊藤美誠さんにします。笑ったし驚いたという意味で、この作品の衝撃を超えるものはなかったですから。

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