「国民の注目を集める試合で日本代表が活躍すると株価も上がりやすくなる」。資産運用会社の三井住友DSアセットマネジメントが、サッカー日本代表の過去の試合結果と日経平均株価の関係を調べたところ、そんな傾向がみられたという。レポートをまとめた宅森昭吉さんはこう話す。
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「象徴的なのが、1997年11月16日に日本代表がイラン代表に勝ち、W杯の初出場を決めた『ジョホールバルの歓喜』翌日(同17日)の株価です。日経平均は前週末比1200円以上、上がりました。当日は北海道拓殖銀行が経営破綻するなど、本来なら大きく値下がりしてもおかしくはない暗いニュースがあった。にもかかわらず、力強く上昇したのです」
宅森さんによれば、日本代表の試合は国民的な関心事で、テレビ中継などを通じて多くの人がリアルタイムで見ている。代表チームが頑張れば、視聴者も元気をもらって社会全体が明るいムードになりやすい。
2022年も、W杯が始まる前までに、日本代表が2点差以上つけて勝った試合の翌日に東京株式市場が開いた日は5日あったが、どの日も前日比で大きく上昇した。2対0で勝った1月27日のアジア最終予選の中国戦翌日の日経平均は前日比547円高、2月1日のサウジアラビア戦翌日は同455円高だった。