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 19世紀末、それまでネズミ退治役として軽く見られるか、不吉な存在として恐れられていたの魅力を最初に発見したルイス・ウェイン。その生きざまを描いた映画「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」。ウェインは、夏目漱石の不朽の名作『吾輩は猫である』に登場する絵葉書の作者だとも言われている。

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 19世紀後半。イギリスの上流階級に生まれたルイス・ウェイン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、父亡きあとの一家を支えるために、ロンドンの新聞でイラストレーターとして活躍する。やがて、妹の家庭教師エミリー(クレア・フォイ)と恋におちた彼は、大反対する周囲の声を押し切り結婚するが、まもなくエミリーは末期がんを宣告されてしまう。庭に迷い込んだ子猫にピーターと名付け、妻のために彼の絵を描き始めるルイス。深い絆で結ばれた“3人”は、残された一日一日を慈しむように過ごしてゆく。

 しかし、ついにエミリーがこの世を去る日が訪れる。彼女の遺した「どんなに悲しくても描き続けて」という言葉の本当の意味とは──。

構成/長沢明(+code)

本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

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