岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、インドネシア・バリ島ジャティルイの「ライスはニャイス」です。

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 世界遺産の美しい棚田が広がる村で、野性味あふれる1歳のメスネコと出会う。農家のご主人が「プスプスプス」とささやくと「シャーシャー」と返事をしながら、田んぼから飛び出す。猫じゃらしのかわりに稲穂で遊び、こぼれた米をモグモグ。生粋の農家の娘だ。

撮影/岩合光昭 (c)Mitsuaki
撮影/岩合光昭 (c)Mitsuaki Iwago

 棚田は飛びまわるが、唐辛子畑には近づかない。食べたらひどい目に遭うから。仕事を終え唐辛子を抱えたご主人が「プスプスプス」。するとどこからともなく「シャーシャー」と姿を現す。ふたり仲良く家路についた。

週刊朝日  2022年11月25日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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