得点能力がすば抜けている古橋亨梧
得点能力がすば抜けている古橋亨梧

 今月20日に開幕するカタールW杯に臨む日本代表のメンバー26人が、1日に発表された。過去にW杯に2度の出場経験を持ち、日本代表で57試合25得点と攻撃の中心として活躍してきたFW大迫勇也(神戸)が26人のメンバーから落選したことは大きな衝撃を呼んだ。W杯のメンバーから漏れた選手が能力で劣っているわけではない。森保一監督の志向するサッカーにプレースタイルが合わないケースもある。森保監督がカタールW杯後も続投するかは不透明な状況だが、新監督が就任した場合はメンバーがガラッと入れ替わる可能性がある。

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 今回落選したFW陣の中で、得点能力がずば抜けているのが、古橋亨梧(セルティック)だ。神戸から欧州に挑戦した1年目の昨季は公式戦33試合出場で20得点5アシストの大活躍。今季も公式戦10試合で8得点をマークしている。ただ、森保ジャパンでは輝きを放てなかった。スポーツ紙記者は「ポストプレーを求められる1トップでのスタメン起用が多かったが、古橋の持ち味はスピードを生かしてDFの背後に抜けるプレー。孤立する場面が多く持ち前のスピードを発揮できなかったが、3トップの左右や2トップで起用して、古橋をいかせるパッサーがいれば日本代表のエースになれる」と評する。26年のW杯を迎える時は31歳。決して若くないが、ストライカーとして円熟味が増す。欧州のビッグクラブで活躍して評価をさらに高めたい。

東京五輪で正GKを務めた谷晃生
東京五輪で正GKを務めた谷晃生

 メンバーが大きく入れ替わる可能性が高いのがGKだ。今大会選出されたのは39歳のベテラン・川島永嗣(ストラスブール)、33歳の権田修一(清水)、30歳のシュミット・ダニエル。Jリーグでこの3人に遜色のない能力を持つGKは少なくない。3年ぶりのJ1優勝を飾った横浜F・マリノスの守護神・高丘洋平、東京五輪で正GKを務めた谷晃生(湘南)はその筆頭格だ。鈴木彩艶(浦和)も身体能力が高く、U-21、U-23で守護神を務めたが、浦和では西川周作の控えに回っている。出場機会を増やし、経験を積み重ねたい。

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