エクアドル戦にトップ下で先発出場した南野拓実
エクアドル戦にトップ下で先発出場した南野拓実

 11月20日からカタールで開催されるW杯。日本代表のメンバーは11月1日に発表される。

【写真】セルティックで大活躍する古橋亨梧

 日本代表が入ったグループリーグE組は「死の組」と形容され、優勝候補のドイツ、スペインが立ちはだかる。ボールを保持して攻撃の時間が長かったアジアW杯最終予選と戦い方は当然変わってくる。守備に割く時間が多くなる中、森保一監督はどのような陣容で戦うだろうか。

 メンバー落選の危機にいるのが、背番号「10」を背負う南野拓実(モナコ)だ。9月の欧州遠征でW杯前の最終テストとなったエクアドル戦にトップ下で先発出場したが、相手の厳しいマークにボールを失う場面が目立ち、効果的なパスを前線に供給できなかった。その直前のアメリカ戦で同じポジションに入った鎌田大地(フランクフルト)が司令塔で出色のパフォーマンスを発揮。明暗が分かれる形となった。

「代表の中心メンバーとして期待された南野だが、現状でスタメン出場は厳しい。サイドに入りドリブルで仕掛けられるタイプではないので、起用法の幅が狭い。モナコで様々なポジションに入り出場機会を増やしていますが、エクアドル戦ではアピールできなかった。W杯本大会のメンバーに入るかは微妙ですね」(スポーツ紙記者)

 欧州遠征でFWも明暗を分ける形に。アメリカ戦に1トップでスタメン出場した前田大然(セルティック)は得点こそ奪えなかったが、豊富な運動量で危険なエリアに顔を出し、攻撃の核になっていた。守備でも前線からのチェイシングで大きく貢献。アピールに成功したと言えるだろう。一方、古橋亨梧(セルティック)はエクアドル戦でスタメン出場したが、目立った見せ場を作れないまま前半終了時点で途中交代。後半から1トップで古橋と同じ位置に入った上田綺世(サークル・ブルッヘ)が、身体を張ったポストプレーで攻撃を活性化させたのとは対照的だった。

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ボールをキープしてつぶれ役になる