丸山茂樹
丸山茂樹

 プロゴルファーの丸山茂樹氏は、日本ナンバーワンのプレーヤーである松山英樹選手にこそ、世界の舞台で団体戦の勝利を味わってほしいと声を大にする。

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 2年に1度のアメリカ選抜と世界選抜(ヨーロッパは除く)の対抗戦「プレジデンツカップ」(9月22~25日、米ノースカロライナ州シャーロットのクエイルホローC)は、9大会連続でアメリカが勝ちました。

 今回は世界選抜の12人のメンバーに決まってたオーストラリアのキャメロン・スミス(29)とチリのホアキン・ニーマン(23)がリブゴルフに参戦したことでメンバーから外れちゃって……。この2人がいない戦いは厳しかったですね。

 それで韓国の選手が4人もメンバーに入って、彼らも大活躍しましたけど、やっぱり今年絶好調のスミスとニーマンは名前だけで戦力になるんですよね。すべてがダブルスかシングルスのマッチプレーだから、相手に「勢いがあるから嫌だな」って思わせられる。そういう意味で残念でした。まあ、アメリカが強いんですけどね。

 5大会連続出場となった松山英樹(30)は、4日間で5マッチにフル参戦し、1勝3敗1分けでした。エース級の活躍を期待されていただけに、試合後のコメントにある通り、かなり悔しがってましたね。

 プレジデンツカップに向けて「チームを引っ張るようなゴルフができたら」ってコメントしてたんで、だいぶ手応えがあるのかなと思ってました。クエイルホローは得意なコースでもあったはずなんで、何か彼の中で想定外のことがあったのかな。

 英樹にもいちどは世界の舞台で団体戦の勝利の味を経験してほしいなとずっと思ってるんです。僕はアジア大会、ワールドカップ、プレジデンツカップで優勝を経験して、やっぱり格別の思いがありましたから。

 1998年のプレジデンツカップには、日本から僕と尾崎直道さん(66)が世界選抜に入りました。日本から複数の選手が出たのは、この年だけです。会場はオーストラリアのメルボルンにあるロイヤル・メルボルンゴルフクラブでした。

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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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