イニエスタと大迫選手
イニエスタと大迫選手

 サッカーJ1・ヴィッセル神戸がJ2降格の危機を迎えている。

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 3日の京都サンガ戦で0-2と敗れ、6勝14敗6分けで勝ち点24のまま。開始40秒で先制を許すと、前半9分に2失点目と出足の鋭さで圧倒された。反撃に転じたいところだが、後半14分にDF小林友希が得点機会を阻止するファールで一発レッドカードにより退場。10人で猛攻に出たが及ばず、残留争いのライバルに手痛い敗戦を喫した。残り8試合で自動降格圏の17位に低迷。16位のガンバ大阪と勝ち点4差離れている。今後はサンフレッチェ広島、横浜F・マリノス、川崎フロンターレと上位クラブの対戦が控えており、J1残留に向けて険しい戦いが続く。

 この試合でMFアンドレス・イニエスタ、FW大迫勇也を負傷で欠いたが、名前だけ見ると豪華な陣容だ。元日本代表のDF酒井高徳、MF山口蛍、FW武藤嘉紀、スピード感あふれるドリブルが武器のFW汰木康也、今夏に鳥栖から移籍したMF飯野七聖がスタメンに名を連ね、ベンチには元日本代表のDF槙野智章、MF小林祐希が控える。

 だが、結果に結びつかない。監督人事も迷走している感が否めない。開幕から7戦白星なしと上昇気流に乗れず、三浦淳宏監督がわずか1カ月で解任。後任のリュイス・プラナグマ・ラモス暫定監督も2連敗を喫し、スペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を招聘した。ところがロティ―ナ監督も就任後リーグ戦2勝1分け6敗で6月下旬に解任。強化部スタッフの吉田孝行氏が今季4人目の監督に就任した。

 センターバックのDF菊池流帆、世代別のスペイン代表に選出されたMFセルジ・サンペール、元スペイン代表のFWボージャン・クルキッチが故障により戦線離脱中で、今季途中加入したボランチのMF橋本拳人も7月にスペイン2部・SDウエスカへ移籍するなど核となる選手が不在の状況も、苦境に拍車をかけている。 

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「これでは勝てません」