(1)各社の節電プログラム/ 週刊朝日 2022年8月12日号より
(1)各社の節電プログラム/ 週刊朝日 2022年8月12日号より
(2)各社の節電プログラム/ 週刊朝日 2022年8月12日号より
(2)各社の節電プログラム/ 週刊朝日 2022年8月12日号より

 計算方法や前提条件が異なり一概には比べられないものの、大手から新電力に切り替えた場合、日本ガス(ニチガス)やミツウロコヴェッセルなど、年1万円以上の節約が見込まれるプランもあった。一方、かえって値上がりするケースや、新規の契約申し込みを停止中だったり、試算サイトを改修中のところもある。

 自前の発電所があれば市場から電気を仕入れる必要がないか、少なくてすむので市場価格の変動の影響を受けにくいとされる。発電所がなくても、料金単価が事前に決まっているプランならば上がりにくい。市場価格に連動して料金単価が決まるプランだと、今の局面は不利だ。ホームページなどで必ず確認し、わからなければ会社に直接問い合わせよう。

 新電力の経営状態も重要だ。中田さんが言う。

「本業が好調な石油元売りや総合商社、経営基盤が固いガス会社、通信系は比較的、安心感があります。東京ガスや大阪ガスなどは自前で発電所を持ち、ガスとセットで契約すれば割引が受けられるプランもある。ただ、発電所の燃料や都市ガスの原料となるLNG(液化天然ガス)価格は上がっているので、電気料金の値上がりを避けられるとは限りません」

 どんな発電所で電気を作ったかの割合がわかる「電源構成」を示している会社もある。LNG火力の割合が高いところは今後の価格次第で値上がりする可能性がある。

「ガソリン代や携帯代に充てられるポイントがもらえたり、割引やキャッシュバックが受けられたりする特典があるかも注目です」(中田さん)

 楽天グループの楽天エナジーは、電気やガスの利用に応じ、その支払いや買い物に使える「楽天ポイント」がもらえる(現在は電気の契約申し込みは停止中)。東急と東北電力が共同出資する東急パワーサプライは、東急線の定期券や演劇などのチケットが割安になる特典もある。

 さらに中田さんは、政府が物価高対策の一環で行う「節電ポイント」に注目する。電力会社が設けた「節電プログラム」に参加登録した家庭に、2千円分のポイントを与える仕組み。エネ庁のサイトには、こうしたプログラムを手がける企業の一覧が載っている。

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