菊地陽子
ずっと、キラキラが苦手だったと話すのは、嵐や関ジャニ∞の振り付けも手がけるアーテイスト・屋良朝幸さん。ダンスが好きだった姉の勧めで、12歳のときにジャニーズのオーディションを受け、社長であるジャニー喜多川さんに、「踊りがいいね」と褒められた。
「オーディションでは緊張しすぎて、うまくパフォーマンスできなかった。そのあと、『別のオーディションがあるから』と呼び出されたので行ったら、それが、コンサートのリハーサルで。何十分か後には、わけもわからず、本番のステージに立っていました（笑）。同期は、タッキー（滝沢秀明）と（今井）翼くんです」
屋良さんがジャニーズに入ってから、嵐がデビューするまでの約5年間は、“ジャニーズJr．黄金期”と呼ばれている。ジャニーズJr．だけでコンサートをしても、会場はお客さんで溢（あふ）れていたし、ゴールデンタイムには、ジャニーズJr．をメインにしたバラエティー番組が複数あった。CDデビュー前のKinKi Kidsを筆頭に、ドラマで存在感を発揮するJr．も少なくなかった。
「ダンスや歌だけじゃなくて、バラエティーもお芝居も、興味があることなら、何にでも挑戦できる状況でした。でも、僕自身は、ジャニーズに入ってしばらくして、ストリートダンスに熱中していて。いつか、自分のやりたいダンスを見せる形で、CDデビューできたらいいな、なんてことは考えていましたね」
そんな中、屋良さんが16歳のときに、嵐が華々しくデビューする。
「あのときは、正直かなり焦りました（苦笑）。僕も高2だったから、学校の友達も、いろいろと進路を考える時期でしたし……。だからといって、『いっそジャニーズを辞めてしまおうか』とかは思わなかった。当時は、ダンスにめちゃくちゃハマっていたから、『もっと、自分の好きなダンスやパフォーマンスで見せていきたい』という情熱が溢れていたんだと思う」
ミッツ・マングローブ
姜尚中
ラリー遠田
