腰痛で戦線離脱した坂本勇人
腰痛で戦線離脱した坂本勇人

 ヤクルトが強い。5月中旬から球団新記録の14カード連続勝ち越し、交流戦も14勝4敗と圧倒的な強さで優勝した。7月5日からの巨人3連戦で1、2戦を落とし、5月10、11日の中日戦以来56日ぶりの連敗を喫したが、このままズルズルいかない。7日の3戦目は11-3の大勝。先発の42歳左腕・石川雅規は通算182勝目をマークし、2位・巨人と12.5ゲーム差(7日時点)に再び突き放した。

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「巨人に3連敗しても10.5ゲーム差なので絶対的有利は変わりませんが、相手を勢いに乗らせたくないので3戦目の白星は大きい。このカードで1勝2敗は御の字です。巨人は坂本勇人の戦線離脱で追い上げる力はない。まだ60試合以上残っていますし勝負の世界に絶対はありませんが、ヤクルトの連覇はほぼ間違いないでしょう」(スポーツ紙デスク)

 対照的に苦しい状況となったのが巨人だ。坂本がこの3戦目の試合前に腰痛で戦線離脱。前日の打席で内角をよけた際に腰を気にする素振りを見せており、5回の打席で途中交代している。不動の遊撃としてチームを支えてきた主将だが、今年は「左内腹斜筋筋損傷」で開幕2軍スタート。開幕3戦目に復帰したが、4月30日の阪神戦で守備の時に負傷し、5月1日に「右ヒザ内側側副靱帯損傷」で2度目の戦線離脱に。6月9日に1軍復帰して攻守でチームを引っ張っていたが、腰痛で1軍を離れることになった。

 投手は菅野智之、野手は坂本が長年引っ張ってきたが、若手の時のようにフル回転できるわけではない。32歳の菅野は打者を力でねじ伏せる圧倒的な存在感がなくなり、33歳の坂本も技術は球界トップレベルだが、故障が年々増えている。増田陸、中山礼都と若手が台頭しているが、一本立ちするには時間がかかる。多少のミスには目をつむり、我慢強く起用しなければいけないだろう。

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CS出場圏内に入れるか微妙な立ち位置に……