丸山茂樹
丸山茂樹

 丸山茂樹氏は、PGAツアーから新リーグへの移籍問題、女子が男子に勝利したヨーロッパツアーについて語る。

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 新リーグの「リブゴルフ・インビテーショナルシリーズ」の第1戦(6月9~11日、ロンドン・センチュリオンGC)が始まるのに合わせて、米PGAツアーから重い発表がありました。新リーグに参戦する17選手に対しての、事実上の「追放宣言」です。

 そんな中で開催された新リーグの初戦は、3日間54ホールのストロークプレーで争われ、南アフリカのシャール・シュワルツェル(37)が通算7アンダーで優勝。4人組の12チームで争う団体戦でも優勝し、合わせて475万ドル(約6億4千万円)の賞金を手にしました。

 日本勢トップの13位だった木下稜介(30)でも31万5千ドル(約4200万円)ですからね。すさまじい金額でビックリしちゃいます。

 それにしても、どうなっちゃうんですかね。お互いの意見もあるんでしょうけど、ほんとに難しいですね。我々の立場では何とも言えないなあ。

 PGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハンのコメントにあるように「(新リーグは)同じメンバーで3日間、毎回エキシビションマッチをやってるような大会」と言われればそうかなと思うし、PGAから新リーグに移った選手が「家族といる時間を大事にしたい」と言えば、確かにそうだなと思うし。

 本音は言えないでしょ、選手は。「生活があるから、お金は必要だ」なんて。でも実際、金銭的な面は決断に大きく関係してると思いますよ。自分がそこの立場だったらと、いろいろ考えてみましたけどね。ほんとに難しい。前にも触れたように、年齢も関係してくるでしょうね。

 ある程度の年齢になってたら、PGAツアーに区切りをつけて、新リーグのツアーで余生のゴルフを楽しみますという判断も十分にありうる。両方出たいから何とかしろ、なんてのは都合がよすぎるのかなあなんて感じもしますね。

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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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