※写真はイメージです (GettyImages)
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 日本のエンターテインメントをリードし続ける存在、堂本光一。2000年から主演し続け、観客を魅了してきた舞台は現在帝国劇場で、「Endless SHOCK -Eternal-」として上演中。5月には単独主演1900回を迎える、無類のエンターテイナーの思いとは。

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──今回、「Endless SHOCK」本編は配信、劇場ではそのスピンオフである「Eternal」上演を決意しましたが、迷いはあった?

 いろんな人に、いろんな思いがあるんですよね。帝劇で、本編をやってほしい、という声もあった。でも、本編をやったとしても、コロナ禍においてはやれないことがたくさんあるんですね。「お客さんも納得してくれるよ」と言う人もいたけど、俺の中では、絶対にありえないんです。エンターテインメントを生んでいく上で、「しょうがないよね」という考えで舞台を作るのは、やってはいけないこと。2年前、制約がある中でも最大限に楽しんでもらうために「Eternal」を作ったのは、そういう思いからだったんです。

 だからやっぱり、いろんな人にご迷惑をおかけするけど、今回は「Eternal」の上演にさせてほしい。ただ、新キャストになるし、新たに見てくださる方には、本編を見ていただかないと伝わらないものがあるので、配信用の本編を収録すると決めました。つまり、「Endless SHOCK」本編と「Eternal」、両方をやらなきゃいけない。これって本当に大変なことで、自分で自分の首を絞める形でもあるし、みんなが大変な思いしちゃうじゃん!って状況に追い込んではいるんですけど。でも、今この状況でやれることの中で、何かを生んでいきたいんですよね。

──帝劇公演の新しいライバル役として、佐藤勝利さん(Sexy Zone)が加わりました。

 彼は本当にすごくいい子で、まじめで、爽やかなイメージじゃないですか。その殻を破れるといいなあと思っています。コンサートなら、カッコいい姿を見せればいい。でも舞台って、泥臭く、カッコ悪いところを見せるのが一番共感を呼ぶんですよ。こうすればカッコいい、美しく見える、っていうお芝居や演出を、僕は求めないですね。

 その役を生きる、というのはそういうことじゃなくて。役と本人は、引き合っていくもの。自分のカッコ悪い部分もさらけ出すところまで解放できないと、やっぱりお客さんの心はつかめない。

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