スナックモッチーのママとして多くのゲストを楽しませた(日本テレビ提供)
スナックモッチーのママとして多くのゲストを楽しませた(日本テレビ提供)

「モッチー」の愛称で親しまれ、多くの女性キャスターを擁する所属事務所の取締役に就いたフリーアナウンサーの望月理恵さんは、今春、17年半にわたり総合司会を務めた朝の情報番組を卒業した。次のステージに向かう今の心境やいかに?

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「ズムサタ(「ズームイン!!サタデー」=日本テレビ系=の略称)を辞めるという決断をした理由の一つには、年齢もありました。今年50歳になったのですが、同じポジションでやり続けていいのか考えていました」

 悩んだ末に決断し、昨年12月に卒業を発表すると、想像していなかった反応があったという。

「女性MCは世代交代が早く、男性のピークが40~50代であるのに対し、女性は20代とも言われています。ある程度の年齢に達したら辞めなきゃいけないと思っている人も多いんです。そんな人たちから“望月さんが長く続けているのが励みになっていたから、ぜひ続けてほしかったのに”と言われて、そんな見方もあったんだなと意外に思いました」

 望月アナの卒業で、番組の人気コーナー「スナックモッチー」も終わった。局内に設置した手作り感あふれるセットで、スナックのママに扮した望月アナが毎回、ゲストを迎えてトークを展開してきた。

 2013年にスタートし、コロナ禍でスナックモッチーにも休業期間はあったが、これまでに300組以上のゲストを迎えてきた。

「朝の番組なのにスナックの設定でいいのか、始めたときは不安もありました。でもその時間帯らしく明るい雰囲気になるように、自分も楽しんでやるようにしたことで、来店してくださったゲストの方にも楽しんでもらえたと思っています」

 ゲストはもちろん、視聴者にも楽しんでもらうためには、聞き役としての準備が必要になる。

「毎回多くの時間を使って資料を読んだり、どのように質問しようか考えたり、かなりの時間をかけて準備してきました。実際には制限時間もありますし、調べたことの30%も聞けたら十分なくらいまで準備万端整えます。でも気を付けているのは、準備すればするほど想定したとおりに進行したくなってしまうので、それをいったんすべて取り払ってお迎えするようにしました。ポイントだけは外さないように。あとは流れに任せるという感じでやりました。トークの真剣勝負になるより、楽しい雰囲気を見せたほうが視聴者にも喜んでもらえると思ったからです」

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