メインステージに敷かれた“S(エス)カレーター”なる巨大なレール。登場時、6人はSの字を描くコースターに乗ってステ―ジに降り立った。
メインステージに敷かれた“S(エス)カレーター”なる巨大なレール。登場時、6人はSの字を描くコースターに乗ってステ―ジに降り立った。

 2ndアルバム「CITY」収録曲を中心にセットリストを組んだ、全国9カ所・37公演のライブツアー「Feel da CITY」を決行中のSixTONES。メンバーの新型コロナウイルス感染により中止を余儀なくされた愛知公演も、この3月9日と10日で振替公演が行われる予定だ。

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 デビュー3年目を迎えてなお人々の心を捉えて離さぬ6人の“音”とは一体――。ツアー初日、1月4日の横浜アリーナの様子をレポートする。(以下ネタバレを含みます。ご注意ください)

 初週47万枚を売り上げた「CITY」は、オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。昨年発売の1stアルバム「1ST」(ファースト)に続き連続の首位記録だ。

“歌(主人公)の数だけ物語があり、それが交錯する場所を街(CITY)と呼ぶ”

 バラエティあふれるアルバムの世界観を体現すべく組まれた全30曲のセットリストは、前半から攻めていた。

「Special Order」や「Rosy」などハイテンションな楽曲に加え、アルバム未収録の新曲「共鳴」を火花噴き出すド派手な演出で披露。トドメのアップテンポなダンスミュージック「WHIP THAT」では、ファン総立ちの縦ノリで文字通り会場を揺らした。

 メンバーが息を切らすなか、田中樹が「みなさん驚くと思いますがここからMCです!」と宣言。高地優吾の「酸欠だよ、横アリ酸素足りないって!」という悲鳴とともに、SixTONESの持ち味である自由すぎるトークタイムが始まった。

 冒頭、ジェシーは、「みなさん盛り上がってます! ニジマス! 釣ります!」と恒例の挨拶。この日は「WHIP THAT」が釣れたようで、テンションMAXで再び踊り始める。

 ボケとツッコミも冴えわたっていた。

 森本慎太郎はステージに容量2リットルのダイビング用の水筒を持ち込み、「おい、ここ無人島だと思ってんのか」(松村北斗)。

 高地は「2022年、SixTONESの新リーダーになりました!」と、昨年の松村に代わり二度目の就任を果たしたことを会場に報告したが、京本大我に「リーダーになった瞬間すごいマウントとってくんの。『アメリカにいとこいるんだけどさあ』って」と暴露され、撃沈。

 田中が「みんなが協力しないと今後(ツアーを)続けていけないので、声出しは禁止。他のTeam SixTONESに会いに行けなくなっちゃうんで」と呼び掛けると、すかさず森本が「自己紹介していきましょっか。じゃあみなさんから!」とふざけ、「だめなんだって!」としかられた。

 髪を染めたばかりの田中に対しノンストップで「かぁいい~」を連呼するジェシーのボケは、「誰か止めろよ、見えていないのか残り4人には!」と松村が回収。

 どれもこれも、息ぴったりの完璧な連係プレーだ。

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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“喉仏すげぇ選手権”で迷走発言炸裂!?