味噌カツ (撮影/写真部・松永卓也)
味噌カツ (撮影/写真部・松永卓也)

 料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「味噌カツ」。

【作る際のワンポイントアドバイスはこちら】

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黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り

 以前、名古屋ではじめて出会った味噌カツ。甘辛いたれで食べるトンカツは、何ともいえないおいしさ。いまだにその味が忘れられず作ってみました。

 豚肉は脂身と赤身の間に硬いスジがあるので数カ所切り込みを入れます。包丁でも構いませんがキッチンバサミを使うと簡単。そして両面に塩、胡椒を振ります。

 次に小麦粉、溶き卵、パン粉を入れた三つのバットを用意しましょう。まずは肉の表面に小麦粉を均一にまぶして手ではたき、溶き卵にくぐらせます。最後にパン粉を両面につけ、はがれぬよう手で軽く押さえてください。

 衣がついたら170度の油で一枚ずつ揚げていきます。温度が高すぎると肉に火が入る前に衣が焦げてしまうので要注意。両面がきつね色になるまでじっくりと揚げるのがポイントです。

 たれは材料を鍋で練り合わせるだけ。濃厚な赤味噌にウスターソースを加え、少しすっきりとした味に仕上げました。甘さ加減はお好みで調節してくださいね。

(構成/沖村かなみ)

◆味噌カツ

【ワンポイントアドバイス】脂身と赤身の間のスジに切り目を入れておくと縮みが防げ、食感もよくなる。(左) バットにパン粉を広げ、手で押さえながら肉の両面にしっかりと衣づけする。 (撮影/写真部・松永卓也)
【ワンポイントアドバイス】脂身と赤身の間のスジに切り目を入れておくと縮みが防げ、食感もよくなる。(左) バットにパン粉を広げ、手で押さえながら肉の両面にしっかりと衣づけする。 (撮影/写真部・松永卓也)

【材料】(2人分) 豚ロース肉2枚、卵1個、小麦粉適量、パン粉1カップ、キャベツ適量、プチトマト適量、塩・胡椒各少々、A(赤味噌大さじ3、砂糖大さじ4、みりん大さじ1、ウスターソース大さじ2)

【作り方】(1)豚ロース肉は脂身と赤身の間のスジに切り目を入れる。塩・胡椒を振る。(2)小麦粉、溶き卵、パン粉を入れた三つのバットを用意する。(3)肉の表面に小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ、パン粉をしっかりとつける。(4)170度に熱したサラダ油(分量外)に入れ、3分ほど経ったら裏返してきつね色になるまで揚げ、油を切る。食べやすい大きさに切る。(5)Aを鍋に入れて中火で練り合わせる。器に千切りキャベツ、半分に切ったプチトマト、トンカツを盛り、たれをかける。

【ワンポイントアドバイス】脂身と赤身の間のスジに切り目を入れておくと縮みが防げ、食感もよくなる。
バットにパン粉を広げ、手で押さえながら肉の両面にしっかりと衣づけする。

週刊朝日  2022年3月4日号

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黒田民子

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黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り。

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