林芳正外務大臣 (撮影/写真部・戸嶋日菜乃)
林芳正外務大臣 (撮影/写真部・戸嶋日菜乃)

 森本敏元防衛大臣から「抜きんでた能力」とお墨付きの林芳正外務大臣。ここ数年、「総理に」との声も聞かれます。作家・林真理子さんとの対談では、そんな大臣のキャリアをはじめ、外交や教育などを語っていただきました。

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真理子:ご就任おめでとうございます。先日、森本(敏)元防衛大臣にこの対談に出ていただいたら、林大臣を称賛なさっていましたよ。経済はじめあらゆる分野の知識が深く、語学力もバツグンだし、文化にも非常に見識がおありで、「あの方の能力は抜きんでている」と。それで、ぜひご本人にお出ましいただけたらと思いまして。

林:ハハハハ、そうですか。

真理子:大臣は防衛大臣、農水大臣、文科大臣などを歴任されましたが、「外務大臣がいちばんやりたかった」とおっしゃってますね。外務大臣って花形の閣僚だし。

林:いつかはやりたいと思っていた仕事でしたが、なかなか機会がありませんでした。ただ、議員外交みたいなことはやってきましたね。議員になる前にはハーバード大学に留学して、アメリカの議会でインターンをさせていただいたこともありますし、その後もアメリカにはほぼ毎年いろいろな会議で行ってました。

真理子:そうなんですか。

林:上院議員のインターンをやってるときに、マイク・マンスフィールド・フェローシップ法という法案づくりに携わりました。内容は、アメリカの連邦政府職員が、日本の政府機関などで、約1年間の研修を行うことを定めています。日本でのホームステイ、省庁などへの配属を通して、知日派の米国官僚を養成しよう、ということなんですね。そのご縁で、毎年その研修のフェローが来られたときは、外務省の公館で開かれるレセプションに呼ばれてごあいさつするなど、時間の許す限りいろいろな交流に参加をしてきました。

真理子:聞いた話ですが、ハーバードの学生ってハーバード訛(なま)りというのを身につけてるので、訛りを聞けばどういう人かわかるっていうんです。本当ですか。

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