(c) 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
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 ロンドンの下町育ちの青年が国際諜報機関のエリートとして活躍する映画「キングスマン」。世界中で大ヒットしたシリーズの最新作がいよいよ公開される。主人公の父、オックスフォード公爵を演じたレイフ・ファインズに出演の理由や本作の見どころなどを聞いた。

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 前2作(2014年、17年)では、青年エグジーが亡き父の同僚にスカウトされ、国際諜報機関キングスマンの精鋭に成長していくまでの経過が、アクションとユーモア満載で描かれ世界的に大ヒットした。第3弾となる「キングスマン:ファースト・エージェント」は、国家に属さないこの独立諜報機関の誕生の秘話が明かされる。

 若き主人公コンラッドを演じるのは、いま英国の若手俳優の筆頭格として注目を浴びるハリス・ディキンソン。彼の父親であるオックスフォード公爵を演じたのがレイフ・ファインズだ。

 ファインズはロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで演技を磨き、30代で「シンドラーのリスト」「イングリッシュ・ペイシェント」でアカデミー賞にノミネートされた。「ハリー・ポッター」シリーズや「007 スカイフォール」などにも出演、英国の誇るベテラン俳優として第一線で活躍し続けている。新作では50代にして、アクションシーンもこなした。

──本作出演を引き受けた理由は? マシュー・ヴォーン監督との共作に興味があったのですか?

「『キングスマン』シリーズはヒット作でスパイ映画であるというくらいしか知らなかったが、脚本を読んでとても気に入ったんだ。改めて前作を見て、とてもエンターテイニングで楽しい映画だと思った。しかし新作の脚本は前作とは随分雰囲気が違い、いろんな要素が入っている。物語の中心はハリスの演じる息子と私の演じる父の関係で、二人の絆を強めているのが、「悲しみ」なんだよ。かなり感情的なシーンも多くて、そこに第1次世界大戦という歴史的な要素もからみ、かなり心にずっしりくる内容だった。完成版の最終決定権が配給会社ではなく、監督のマシューにあるという点にも納得できた」

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